e-添削入口 受講料 添削例 申込み e-Mail FQA
システム コース 無料レベル・チェック 講師紹介 通学塾 CASA

スペイン語文法 番外編 (第一編)

馬耳東風 (第二編) スペインの慣用句 (第三編) マヤ暦のページ


===========================================
Monólogo de un pasota == Serie II -04 ==
===========================================

『馬耳東風』 第二編 (スペインの政経社編) 第4話

『アスナール首相の次は誰が明日なーる?』 (その2)

  前号で現スペイン首相アスナール氏の後継者に女性の名前が挙がっているという話をしたが、アスナール氏は相当の『machista』だと指摘する人もあり、女性の首相というのはまずあり得ないという意見も根強いということも念頭に置きながら、この問題を考えてみたい。もっとも、アスナール氏は夫人のAna Botellaの言いなりだという話もあり、実は、その奥さん自身も次期首相の候補に上げる人もいるくらいだが、彼女はヒラリーではないし、彼女自身が女性の首相候補推進者だという話もある。一方、欧州ではサッチャーさん以降、女性首相が次々と出ていることから、けっして噂だけで終わらないかもしれない。事実、スペインの国会の両院議長は女性だ。両院とも女性というのは、世界でも、また、過去どこの国にも存在しなかった。これを例にとっても、スペインに女性の首相が誕生してもまったく不思議ではない。

  ここまで書くと、勘の良い読者はもうお分かりになったと思うが、この両院議長が最有力候補に挙がっている。下院議長のルイサ=フェルナンダ・ルディーと、上院議長のエスペランサ・アギーレだ。後者は教育文化相も務めたこともある。1952年マドリード生まれで仏語・英語が堪能、2児の母でもある。また、Ana Botellaの大学時代からの旧友でもあり、マドリード市役所の第1助役時代には、スペインの鉄の女と呼ばれたなかなかのやり手で、事実、サッチャーさんを尊敬しているという。前者のルディー女史も市役所の出身だが、彼女の方はサラゴサ市の市長だった。しかも、大変市民に愛された市長であった。にもかかわらず、アスナール首相が先の総選挙後に下院議長として抜擢した。市長を辞職することになったときの市民との『涙の別れ』は大変話題になった。もっとも、いざ仕事となると、アギーレ女史よりもさらにしっかり者だというのがもっぱらの噂である。一方、彼女は1996年に結婚しているが、その時の仲人はアスナール首相だった。

  この二人のどちらかで決まり?と思うのはまだ早い。もう一人非常に有力な候補がいる。スペインには有能な女性がわんさかといるようだ。現EU委員会の副議長を勤めているロヨラ=デ=パラシオ女史がその人だ。先の両者が既婚者であるのに対し、この人は独身。生まれは1950年でルディー女史と同い年。例のオプス・デイのメンバーでもあり、96年政権時代には農相としてヨーロッパ中に名を馳せ、これが奏功し現在の地位についている。実は、彼女が次期首相候補として最も有力視されている。その理由は、何と言っても国内のみではなく、欧州中に名が知られていることに加え、政治家としての経験と手腕も3人の中では最も古く長けているからでもある。しかも、英語・仏語が堪能で、伊語もけっこうできるというから、怖いものなしといったところだ。難を言えば、独語が出来ないところか。狩りや山歩きをはじめ、スキューバダイビングもこなすスポーツ・ウーマンだ。(次号に続く.../... 「こんなはずじゃなかったんだけど...σ(^^;;)」これが本当のMonologo de un pasotaかな)(文責:ancla)
 
  以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.18(2002年4月末発行)』に掲載されたものです。