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スペイン語文法 番外編 (第一編)

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Monólogo de un pasota == Serie II -29 ==
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『馬耳東風』 第二編 (スペインの政経社編) 第29話

   さて、今回からはまた新しいテーマ(シリーズ)を始めよう。ともあれ、実際のところ、もう少し愉しい、あるいは、気持ちの良いテーマを扱えないものかと、我ながら残念に思っている。いや、それよりも、こうした余り扱いたくないような問題が社会から消え去ってくれることを優先させねばならないと思いつつ、グローバル化された世界が抱える問題の一つにスポットを当ててみよう。キティちゃんの30歳の誕生日が、日本のみならず、スペインや中南米各国でも祝われるというのがグローバル化の一端だと言うのならまだしも(まあ、それも如何か…と思うが)、日本で起こる問題は、スペインでも必ずと言ってよいほど起こる、これが、残念ながら、グローバル化が産みだした結果だ

少年Aはスペインにもいる? (その1)
   日本でも外国人による犯罪が多発しているように、スペインも同様の傾向が見られることについては、以前この同じコーナーで、スペインの犯罪増加関連の記事を書いた折にお話ししたことがあった。今回は、同じように社会問題ではあっても、若干視点を変え、スペインの少年少女の犯罪多発傾向について見てきたいと思う

   これもはたしてバブル崩壊の後遺症なのだろうか?それとも、戦後経済産業という新たな挑戦に特化し、この分野で世界制覇を目指したことに対するしわ寄せなのだろうか?日本では、ここ数年、少年少女の犯罪、それも実に信じがたい残忍な犯罪が多発し、「日本は病んでいるのだ」と思っていたら、これは日本での傾向だけではなく、スペインでもまたこの分野でのグローバル化が見受けられる

   少年少女の取り扱い、つまり、未成年者の犯罪にどう対応すべきかの問題は実に難しく微妙である。ありとあらゆる可能性と細心の注意が払われねばならない。確かにそうだ。この考え方は保護主義といわれ現在世界の主流になっている。この思想は、またしてもこれもか、と言う感はあるが、20世紀の初頭のアメリカから広まった。将来ある少年少女は、しっかりとした考えを持たないまま犯罪行為に手を染めてしまう場合がある。大人とは区別し対処せねばならない。しかし、それ故に犯罪が増える、という事実も否めない。つまり、未成年者ならば刑事処罰は受けなくてもよいことをタテに、十分にこのことを知った上で罪を犯す輩(若者)も出てきているからである

   そうした未成年者の犯罪の中で、日本にはなくスペインにはある事例としてはテロがある。読者もよくご存じのETAの少年部隊がそれだ。ETAは、80年代後半から、こうした未成年者を使ったテロ行為を続けている。つまり、ETAを組織する大人たちは、こうしたストリート・バイオレンスを未成年者たちにやらせているのである。警察をはじめとする「スペイン公安」に対し、少年たちが通り(街)でデモ(騒動)を起こす。それも石やビン(中には火炎瓶もあり、これらがいわゆる彼らの武器)で攻撃を繰り返すという極めて凶暴なデモで、無論、公共施設や商店などの器物や建物の損壊・破壊にまで及ぶわけだが、いくら捕まえても、法的に裁くけずにすぐに釈放されてしまうという、いわゆるイタチゴッコで切りがない。(...続く)(文責:ancla)

   以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.47(2004年09月末号発行)』に掲載されたものです
  

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