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スペイン語文法 番外編 (第一編)

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Monólogo de un pasota == Serie III -26- ==
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第三編 『スペインの慣用句』 (その二十六)

     さて、今回からは新たなキーワードとして『色』を取り上げてみようと思う。とはいっても、決して色っぽいお話ではない。単に『色』を表す単語をキーワードにした慣用句に注目してみようというだけだ。とは言っても、実際のところ余りその数はない。その少ない中で、今回は『白』に焦点をあててみたい。面「白」いかも

1. 『dar en el blanco (hacer blanco)』
     「白の中に与える」とか「白をする・白を作る」と言われてもまったく何のことか分からない。分かるわけがない。これが慣用句というものである。にもかかわらず、スペイン語の初級レベル以上の人なら誰でも知っている単語ばかりであることから、多くの人がこれをそのまま訳してしまうという、落ちなくても良い「落とし穴」に落ちてしまう。もっとも、この慣用句は非常に一般的なので、学習者の中には知っている人は多い。意味は『標的に命中する・言い当てる』であって、つまり、『白』の部分が『的の中心部』なわけだ。したがって、その白の部分に当てることを言う。さて、《hacer blanco》の方は、意味は同じでも、直訳である「白する」というのは、日本語での「タバコする」っといったところなのだろうか?

     例) El equipo femenino de tiro con arco no pudo dar en el blanco sus flechas.
          (女子アーチェリー・チームは矢を的に命中させることができなかった)

2. 『pasar la noche en blanco』
     《pasar la noche》ということは「夜を過ごす」訳だが、スペインが白夜の国ならそれなりに意味は通るのだが、残念ながらスペインに白夜はない。夜の過ごし方も様々ある。愉しい一夜なら良いのだが、力尽きるほどの労働の後の夜明けに辺りが白けてくるほどの徹夜は厳しい。こうした状況では目の中が真っ白になることがある。と言うのが起源ではないが、いずれにしても、この慣用句は『一晩徹夜する』ことを言う。実は、中世の騎士が、騎士団に入会をする前、特にその入会を認めてもらうためには様々な条件が与えられたが、その認可結果が出る前夜、これらの騎士は、マントなど白色の装束でその発表を待ったところにこの慣用句の起源があるようだ

     例)Ayer tenía hasta cinco exámenes por lo que tuve que pasar la noche en blanco.
          (昨日は試験が5つもあったんだ。それで、徹夜するしかなかったんだ)

3. 『quedarse (ponerse) en blanco』
     慣用句の意味は使用されている単語とは無関係なのが常。そこで、そのギャップを理解していただくためにも、できるだけ、非常に”ダサイ”が、直訳を付けるようにしている。しかし、この慣用句のように、直訳(白の中に残る)からでもだいたい想像がつくものもある。真っ白の中に自分が残っているわけだから、なんだか恥ずかしい。良くあるのではないでしょうか?このような状況。つまり、『何が何だか判らなくなる・頭の中が真っ白になる』になる状態である

     例-1)Me preguntaron en la clase y me quedé en blanco.
          (学校で質問されてさー、頭が真っ白になって、答えられなかったよ)
     例-2)El día del examen va a llegar pronto y para que no te quedes en blanco, ¡estudia, hija mía!, pasándote la noche en blanco.
          (試験の日は近いんだよ。何にも答えられないな〜んてことにならないように、娘よ、徹夜でも何でもして勉強しなさい)

     最後は少々出血大サービスと言うことで、2と3の慣用句を合わせて例文提示してみた。さて、今回はこの辺で終わりにしよう。ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)

     以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.47合併号(2004年09月末発行)』に掲載されたものです

 

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