11月18日、ハポンさんが再び日本へやってきた。今回は、ハポンさんの町“コリア・デル・リオ”の市長さんも一緒だ
ハポンさんたちが到着したこの日は、代々木公園で、年に一度開催される日本最大級のスペインフェスティバル「フィエスタ・デ・エスパーニャ」の日だった。二人は成田に到着したその足でイベント会場に向かい、日西交流セレモニーに参加、フィエスタの名誉サポーターに就任した |
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当日はあいにくの雨だったが、たくさんのスペインファンが会場に集まり、傘を差しながらハポンさんたちのあいさつに耳を傾けていた |
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ハポン姓代表者の日西支倉常長協会会長フアン・フランシスコ・ハポン・カルバハル氏は、「私たちの国スペインを題材にフェスティバルを開いていただき感謝申し上げます。また、支倉常長をクローズアップしていただき、みなさんから“よくいらっしゃいました”と言っていただき、本当に嬉しかったです。スペインに戻ったら、皆さんに温かく迎えられたことをコリア・デル・リオのみんなに話し、皆さんがいらっしゃるときには、同じようにお迎え差し上げたいと思います。本当にありがとうございました」と感謝の言葉を述べた |
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コリア・デル・リオ市長のモデスト・ゴンサーレス・マルケス氏は、「これだけ盛大なフィエスタの名誉サポーターに任命していただき、また、コリア・デル・リオを紹介していただき大変光栄です。これを機に、来年からフィエスタがさらに盛り上がるよう協力していきたいと思います。私たちの町には、日本とゆかりのあるハポン姓を持つ人々が650名も住んでいます。日本から皆さんがいらっしゃった際には、ホームのようにお迎えしますので、ぜひ来てください」と話した |
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また、セレモニーには駐日スペイン大使のゴンサロ・デ・ベニート・サカデス氏も駆け付け、「今年もフィエスタ・デ・エスパーニャを開催することができ、日本の皆さんとここでお会いできることができとても嬉しく思います。今日は400年前から日本と深い関わりのあるコリア・デル・リオ市から市長もいらっしゃっています。フィエスタでぜひスペインのことをもっと知っていただけたら」とあいさつした |
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フィエスタ・デ・エスパーニャは、日本スペイン交流400周年にあたる2013年に初開催し、昨年は2日間で約12万人を動員。パエリアやタパス、アヒージョ、イベリコ豚にスペインワイン、サングリアなどスペインの味を堪能できるほか、フラメンコショーやスペインの音楽を楽しめたり、ミニスペイン語レッスンが受けられたりと、スペイン好きにはたまらないイベントだ |
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今年は開催5周年という節目の年であることから、様々な企画が実施され、その中の一つが、ハポンさんのフィエスタ名誉サポーターの就任、そして「慶長遣欧使節セミナー」の開催だった |
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セミナーでは、ハポンさんとコリア・デル・リオ市長から、ハポン姓の由来や歴史、現在コリア・デル・リオで日本文化体験講座や日本語教室が開催されていることなどのお話があった |
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ハポンさんと日本の人たちが交流している様子はとても感慨深かった。私はこうしてWebサイトでハポンさんの様子を伝えることはできるけれど、やはり直接ハポンさんの口からハポン姓のこと、コリア・デル・リオという町のこと、日本との関り、歴史、想いを聞き、興味を持ってもらえることが一番だ
フィエスタの翌日、ハポンさんたちは東北へと旅立っていった。支倉常長ゆかりの地を巡り、地元の人々と交流を図ったという |
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宮城県仙台市では支倉常長のお墓参りや常長の子孫と再会し、石巻市では、常長ら慶長遣欧使節がスペインへ出港した月浦や、日西翻訳通訳研究塾とも交流のあるサンフアン館にも訪れたという。そして最後に伊達政宗、支倉常長生誕の地である山形県米沢市を訪問し、伊達政宗生誕450周年記念パーティーに参加。伊達政宗の子孫とハポンさんとの歴史的な再会が果たされた |
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東北訪問の様子は、関係者から写真とともに教えていただいた。行く先々で温かく迎えられ、地元の子供から大人まで、たくさんの方々と交流するハポンさん一行は、まるで現代の慶長遣欧使節のようだ。400年前に常長一行がスペインやイタリアで大歓迎を受け、今度は日本でハポンさんたちが迎え入れられている |
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日本とスペイン、この2つの国を結びつけるハポン姓という存在は、これからますます大きくなってくるのではないか。ぜひそうなってほしいと心から願う |
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ハポンさん、お帰りなさい。またいつでも日本にいらしてくださいね |