Felipe
III (
フェリペ三世)
1578年−1621年
スペイン国王にしてポルトガルの国王
1615年01月30日にマドリードの王宮にて支倉一行の謁見を受け、更に翌02月17日には、王立跣足女子修道院付属教会において、フランス王妃たちと共に支倉の洗礼式に参列した
20歳で父Felipe IIの後を継ぎ国王に即位したが、早くから国政はレルマ(Lerma)公爵の手に委ねた
1609年には、父君Felipe II時代から引き継いだ大きな
国家事業としての「イベリア半島からのイスラーム教徒の完全排除」を成し遂げた
しかし、この時の「快挙」は当時国内で大いに評価されたものの、スペイン近代史上最も注目すべきかつ憂うべき
汚点でなった
その理由は、この「モリスコスの完全追放」によって、1616年までの僅か7年の間に27万人ものモリスコス(そのほとんどが農業を支えていた下層民)がスペインから去った
ことも大きな損失ではあったが、同時に、金融に長けたセファルディ(当時スペインに居住していたユダヤ人)も追放されていた
このことによって、すでに衰退期に入っていたスペイン経済は大きな打撃を受け、20世紀に至るまでスペインが低迷し続けた大きな原因となったと考えられるからである
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