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スペイン語文法 番外編 (第一編)

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Monólogo de un pasota == Serie II -03 ==
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『馬耳東風』 第二編 (スペインの政経社編) 第3話

『アスナール首相の次は誰が明日なーる?』 (その1)

  1993年の総選挙。すでに疲弊をきたしていた社会労働党政権(PSOE)に退陣を迫ったのは、その3年前の1990年3月に37才の若さで国民党(PP)の党首に選出されていたホセ=マリーア・アスナールだった。しかし、その頃のPSOEは、党自体の信任は確かに崩れはしていたものの、国民に絶大なる支持を得ていた書記長でもあったフェリッペ・ゴンサーレス首相のカリスマ性は衰えてはおらず、アスナールは苦渋を飲まされてしまった。
 
  そして、満を持して望んだ1996年総選挙。アスナール(薬のカコナールとは何の関係もない)はやっとのことでPSOEを倒し、連立ではあったものの念願の首相に就任した。ところが、彼はその時点で、早くも、2期(8年)以上は首相を続ける意志がないことも同時に明言していた。もっとも、当時は政権に着いたばかりであったばかりか、2期目の政権継続さえまだ4年先の話であったことから、このことは誰も気にもかけなかった。
 
  最新の2000年の総選挙では、見事、下院183議席という過半数を悠々超える議席数を獲得し現在に至っている。ところが、その2期目も中盤に入ってきた現在、スペインでは彼の後継者選び、つまり、次期首相に誰がなるかが話題になっている。次期首相とは少々気の早い話だから、少なくとも、国民党の次期首相候補は誰か、ということだ。もっとも、野党第1党の社会労働党は、この間、あれほどカリスマ性のあったゴンサーレス書記長が身を引き、サパテロ新書記長が党を率いているが、国民党政権が調子がいいと言うこともあり、今ひとつ国民の支持が少ない。つまり、2004年の総選挙でも、このままでいけば再度国民党が政権を継続するという見通しは高い。
 
  したがって、アスナール首相が立候補しない限り、国民党の誰かにそのおはちは回ってくるのは確実という訳だ。実は、少し前までは、現在の第2副首相であるロドリゴ・ラト経済相が最有力候補になっていた。彼は党の第2書記長でもあり、アスナールの信任も非常に厚い人物である。ところが、昨年の6月、彼の部下に当たる大蔵長官やスペイン証券取引委員会(CNMV)の委員長までもが辞職に追いやられると言う、『ヘスカルテラ事件(Caso Gescartera)』という大スキャンダルが発覚し、ラト氏の次期首相候補は完全に交代した。
 
  実際のところはまだ誰が候補になるかは明白にはなっていないが、結論から言えば、現在スペインはEUの議長国の任に当たっており、これが終了する6月末まではこの件は事実上棚上げと言うことになり、夏の間あるいはそれ以降に確実な名前が挙がってくると考えられるが、ここではその予想をしようと言うのではなく、アスナール氏の後継者に女性がなるのではないか?という噂がある。そこで、この話を次回にしてみよう。(次号に続く.../...)(文責:ancla)
 
  以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.17(2002年3月末発行)』に掲載されたものです。