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スペイン語文法 番外編 (第一編)

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Monólogo de un pasota == Serie II -23 ==
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『馬耳東風』 第二編 (スペインの政経社編) 第23話

アスナールの後継者と来年の総選挙の行方 (… その3)

   「誰かさんの陰でまったくと言って良いほど目立つことがなく、その誰かさんが亡くなったとたんにその奥に秘めていた実力を発揮する」典型的人物が、フランコ没以降の民主化過程の中でそれを体現して見せた現国王であることは前号でも述べた。その「誰かさん」にマリアノ・ラホイがなり得るのか否か?っと、書くと、いかにも来る3月14日の総選挙では国民党の勝利が決まっているかのようであるが、実際のところこれは間違いないだろう。したがって「総選挙の行方」という表題も、実のところ当を得たものではないほどである

   さて、今回の総選挙は、勝敗の行方という点から見れば面白みに欠ける。そして、あえて言わせてもらえれば、この8年間、安定政治を行ってきた与党の副首相が首相候補になっている上に、政治の方向性も、また、新たなる計画や当面の大問題も存在しない。つまり、政治的には極めて不毛な総選挙(よって各党の論点の境が明確でない)ともいえる。しかし、ある視点からは、今回の総選挙は「歴史的」な選挙である。その根拠は、総選挙に立候補する主要政党(国民党・社労党・共産党=統一左翼・カタルーニャ同盟・バスク民族主義党)のトップ候補(=首相候補)がすべて『新顔』が揃っているからである

   無論、これまでにも各政党のトップ交代はあった(カタルーニャを除き)。しかし、『各党トップ候補が全員新人』というのは今回が史上初である。もっとも、これは政治的・社会的に何ら重要性に欠けるが、この事実は、スペインの政治が成熟し新たな段階に入ったことを物語っており、この点においては、実に興味深い

   さて、問題は総選挙後、つまり、ラホイ新政権が誕生した後だが、こちらの方も「さほどの変化は起こらない」と言うのが大方の見方のようだ。ラホイが新しいスペインのリーダーになったとしても、内政・外交等々、その手法に大きな変化は起らない。しかし、あのブッシュに荷担したアスナールよりも、さらに思想的に右傾化していく可能性を見る(危惧する)のは筆者だけではないかもしれない。(このテーマの終わり)(文責:ancla)

   以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.39(2004年01月末号発行)』に掲載されたものです
  

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