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Monólogo de un pasota == Serie III -46 ==
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第三編 『スペインの慣用句』 (その四十六)
さて、今回じゃ「F」をキーワードにした慣用句で話を進めてみよう
1. 『frente a frente』
師走といわれるように、年末に近づいて、走り疲れたので手抜きをしようというわけではないが、今回は結構簡単な慣用句ばかりが集まってしまった。実は、ここ数ヶ月、アイデア不足で、ご紹介する慣用句の選び方を変えたことはもうずいぶん前にお断りした。一応、このシリーズでご紹介しようと思った慣用句はアルファベット順に並べてあるのだが、以前は何かとの関連性を維持しつつ、それら関連ある慣用句の特集という形でご紹介を続けていたわけであるが、その関連性に小生のアイデアが関連しなくなった。ABC順に並べてあったリストは歯抜け状態になっていたので、それならば、「未紹介のものをAから順次紹介していけばいいのでは?」というアイデアと小生の思考が関連付き、それ以来、この方法で紹介している。何かのテーマを設けてそれらに『面と向かって』立ち向かうというのは、なかなか辛いものがある。『正面から・まともに』対戦するのではなく、時に運を任せれば、今回のような、簡単なものばかりが重なるときもあるというわけだ
例) Me gustaría que estuviéramos frente a frente para decirle lo que pienso de él.
(私が彼をどう思っているか面と向かって言えればいいのだけれど)
2. 『frente por frente』
前置詞が《a》から《por》に代わっているだけなので、この慣用句などは、特集を組んでいればまずは紹介するに至らなかった代物かも知れない。とはいうものの、常々小生が口にしているように、「されど前置詞」であるので、「何か裏があるのではないか?」と考えた読者もおられるかも知れない。しかし、残念ながら、今回ばかりは、何らの裏もない。読者を裏切るようで誠に申し訳ないが、《a》が《por》に取って代わったことで、裏がないどころか、更に真正面に位置することになる
例) Nos alojamos en un hotel que se encontraba frente por frente al Palacio Imperial.
(皇居の真っ正面にあったホテルに我々は泊まりました)
3. 『estar fuera de sí』
かなり人を食ったようなコメントが続き、さぞかし『お怒りになって我を忘れて』おられるかもしれない。さらには、『逆上(まで)している』読者もおいでかも知れない。いやいや、大変失礼した。読者を怒らそうなどというような意図など全くなかったのだが、前述のように、偶然に簡単な慣用句が3つも重なってしまったことで、こちらも実は戸惑っているところだ。そんなわけで、自分自身まったくもって『通常ではない状態になっており』、『いったい何がなんだか分からず常軌を逸した状態』でこれを書きつづっているわけだ。というわけで、最後にこの慣用句をご紹介しておこうと思った
例) Cuando fui a verlo estaba fuera de sí.
(私が見に行ったときには、彼は常軌を逸した状態でした)
さて、今年も読者諸氏にとって良い年でありますように、心から皆さまのご多幸とご健康を祈りつつ今回は終わりにしますが、できれば、小生も良き年と多幸と健康に恵まれますように、皆さまからのご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)
以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.75号(2007年01月末発行)』に掲載されたものです |
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