===========================================
Monólogo de un pasota == Serie III 189 ==
===========================================
第三編 『スペインの慣用句』 (その189)
今回は『a mesa puesta』をみてみることにしよう
《puesta》は《poner》の過去分詞形から転じた形容詞である。しかし、過去分詞はあくまでも過去のある動作が完了したことであるから、そのことは形容詞になった後も変わりはない。つまり、【何かを置いた後の状態】を示している。よって、この慣用句の場合は、「机・テーブル」を置いた後の状態を言っているわけで、前置詞《a》が付いているので、「置かれた机で(に)…」と言うことになる。しかし、無論、これでは慣用句としての役には立たない
もう少し考えてみよう。もう一つの単語《mesa》に何か秘密があるかも知れない。《mesa》は勉強や仕事もするが食事もする。無論同じ《mesa》でそのすべてをする人は滅多にいないだろうが。そう言えば、《poner la mesaやpreparar mesa》なる熟語で、「食卓の用意をする・食器を並べる」などの意味があった。食事の用意をするのではなく、食事の用意ができていればどうだろうか?さて、何故こう考えるのか?と言えば、それは、前述の如く、《poner》が過去分詞形容詞だからである。ここにこの過去分詞の重要性が存在するわけだ。ともあれ、腹を空かして家に帰れば食事の支度が既に整っているというのは実に嬉しい。楽だ。っと、言うわけで、この慣用句は『安楽に』のようなニュアンスの意味を表現しているわけだ
例) No quiere irse de casa de sus padres porque allí vive a mesa puesta.
(両親の家では上げ膳据え膳なのでそこから彼女は出ていきたくない)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)
以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.78号(2007年04月末発行)』に掲載されたものです |
|