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Monólogo de un pasota == Serie III 191 ==
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第三編 『スペインの慣用句』 (その191)
今回は『pasarlas moradas』をみてみることにしよう
《pasar por》ならば「住まいを通る(通り抜ける)」などと理解しやすい。もっとも、慣用句なので、理解がし易いかそうでないかは問題ではない。《morada》は確かに「家・住まい・住居・すみか」等を意味する名詞なので、そのようにとる、つまり、名詞の《morada》だと考えるのはごく自然である。しかし、無論、慣用句だから仕方がないのだが、どうも意味がイマイチ通じない。そのようなときはどうすればよいのか?
これは語学だからと言うわけではなく、常に如何なることでも様々な可能性を考える必要がある。っと、言うわけで、《morada》が「住居」なら《morar》なる動詞、つまり、「家に住む」という動詞はないのか?《habitación=部屋》だって《habitar》という動詞があるではないか。っとこういう風に、派生語・ファミリー語を探していく手がある。まず、動詞は当然存在する。動詞があるなら、形容詞もあるはず。つまり《morado》だ。これも存在するわけだ
そうだ。この《moradas》はこちらの方の用法なのである。誰かに殴られて目の周りが紫色になるとしよう。その時の色が《morado》だから、意味は『ひどい目にあう』となる
例) Durante la guerra, las pasé las moradas para mantener a mis hijas.
(戦時中は娘たちには本当に苦労させたわ)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)
以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.80号(2007年06月末発行)』に掲載されたものです |
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