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Monólogo de un pasota == Serie III 192 ==
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第三編 『スペインの慣用句』 (その192)
今回は『no decir ni mu』をみてみることにしよう
???《mu》???って何だ?何かの表記ミス?っと思われた読者もおられるかも知れない。例えば、《mucho》の《cho》を書き忘れたとか…。しかし、そう言うわけではない。《mu》は、日本語で言うところの、「モ〜ゥ」。つまり、牛さんの泣き声である。元来スペイン語には擬音・擬声語は少ない。或いは、日本語にこれがありすぎるのかも知れない。とは言え、スペイン語にも存在はする。動物の鳴き声がその大部分である。しかし、日本のマンガ世界中に広まっている現代では、この擬音・擬声語は各国語でも増えていくのかも知れない。そう言えば、塾magaの読み物の中で、この「馬耳東風」なんてものの数じゃないとばかりに人気を博している例の「海ちゃん」の22号(富士山レーダー)では実に面白いスペイン語での擬声語が「でっち上げられて」いた。もっと好意的に言えば、擬音語の造語が試みられていた。擬音語になれている我々日本人には大変面白く思えたものの、果たして当のスペイン人はどのように感じるのだろうか?何れにしても、あのようにして新しい言葉というものが作られていくのだろうと実に感慨深かった
さて、話を戻して、牛は話せないわけで、《mu》以外にはなにも言わない。或いは、何も言うわけないというか、あの「モ〜ゥ」は、言っているのではなくて単なる「うなり」でしかないのだろうが、ともあれ、その「うなりであるmuさえ言わない」っということは『うんともすんとも言わない』と言うことになる
例-1) "No diré ni mu", mugió Jaimito.
(ハシントは「僕は何も言うもんか!」と呻いた)
例-2) Mi interlocutor esbozó, no dijo ni mu durante una docena de segundos y disparó: «Sí, tengo al candidato perfecto, yo».
(相手はじっと黙ったまま暫くうんともすんとも言わなかった、が、突然、吐き出すように言った。「いる。いるよ。完璧な候補者がね。僕だ」と。)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)
以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.87号(2008年01月末発行)』に掲載されたものです |
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