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スペイン語文法 (番外編) 馬耳東風 海ちゃん スペインの慣用句 マヤ暦のページ


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Monólogo de un pasota == Serie III 193 ==
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第三編 『スペインの慣用句』 (その193)

今回は『de mala muerte』をみてみることにしよう
まずこの最初の《
de》は前置詞の《de》であるが、動詞《dar》の接続法現在形では?っと思った方はおられないだろうか?残念でした。接続法現在形の一人称と三人称は《》とアクセントが付かねばならない。しかし、しかし、読者諸氏よ、呉々もお気をつけ下さい。スペイン語人が書いた文章には、それが新聞であれ雑誌であれ、アクセントが付いていない《de》が氾濫しているからです。まあ、ネイティブにとってはそんなことは【取るに足らない】ことなのかも知れません。我々日本人が、漢字の書き順や、点や棒が足りない漢字を書いたりするようにです。まあもっとも、印刷物などではそのようなことはあり得ないのですが…
さて、あまり気持ちの良い慣用句ではないものの、これは極めてスペイン語的慣用句の一つと言えるだろう。「悪い死の」とはいったいどのような状態、或いは、どのような死に方を指しているのだろうか?もっとも、死に方の善し悪しというのは、あくまでも生き残った人間が、独断と偏見によって、死んだ本人の意思とはまったく関係なく決定することである。そして、当然のことながら、悪い死に方というのは、善い方に比べ、どうしても無視されてしまう。つまり、「思い出すに値しない死」、「取るに足りない死」、「程度の低い死」な分けだから、生き残った者は、これに類似するすべてのものを、無慈悲にもこの「悪い死」のレッテルを貼り付けることで、いかにそれらが『取るに足りない・程度の低い』ものであり、それは「悪い死」に匹敵すると冷評するのがこの慣用句である。例えば、《
restaurante (sueldo) de mala muerte=ひどい安食堂(低賃金)》や《pueblo de mala muerte=どうということのない(将来性もなにもない)田舎町》等々。つまり、こうした「罵倒する・けなす・おとしめる・こき下ろす等々」を表現させれば実に雄弁になるのもこれまたスペイン語である

  例)
Apenas teníamos dinero, dormíamos en pensiones de mala muerte o al aire libre.
     (ほとんど金など持っていなかった。うらぶれた宿に泊まったり、野宿をしていた)

  さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)
  以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.88号(2008年02月末発行)』に掲載されたものです

 

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