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Monólogo de un pasota == Serie III 200 ==
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第三編 『スペインの慣用句』 (その200)
今回は慣用句を紹介し始めて200個目になる。と言うことで、けじめを付けるためにも、『con puntos y comas』に目を遣ってみよう。まあ、あまり関係ないと言えばないが…
日西翻訳研究塾は翻訳を勉強しているが、スペイン語分析の折りの最大のポイントともなるのがこの《punto》と《coma》なのである。もっとも、通訳課程の人たちは、耳からテキストが聞こえてくるだけなので、《punto》も《coma》も「見えない」ので大変だ。まあ、もっとも、長くスペイン語を学習していれば、この見えないはずの《punto》や《coma》が見えては来ないが、聞き分けられるようになる。スペイン語人に聞き分けられて、外国人だからそれは無理だというしろものではない
話を戻そう。「丸と点とを伴って」という表現で、いったい何をいわんとしているのだろうか?にわかには想像しがたい。しっかりとした文章を書きなさいと言うことなのだろうか?つまり、「丸/。」は文の最終点、つまり、文と文との句切りとして使用するマイルス・トーンのようなものなのでまだ分かりやすいのだが、前述のように、翻訳の学習で常にネックになるのがこの「点/,」の打ち方である。「なるほど。その丸と点あたりを間違いなくしっかりと見極めなければ、文章全体の構成が分かりづらくなる」と言いたいのだろうか?この慣用句は。確かに一理ある
日本語の「、」と比べると、確かにスペイン語の方がよりしっかりした規則はあるのだが、残念ながら、《coma》の打ち方にはさほど厳密な、極端に言えば、絶対という打ち方はない。日本語同様に個人差もある。しかし、文章というのは、この《punto》と《coma》がなければ、文章としての明確さを欠くことになる。他の視点から見れば、《punto》や《coma》に括られている、《punto》や《coma》で枠組みをしっかりと作られているということも言える。つまり、ものを包む包装紙や箱の役目もしているのである。そんなところから、『隅から隅まで』や『包み隠しなく』、『正確にすべてを』の代名詞というわけだ
但し、『隅から隅まで』や『包み隠しなく』というと、なにやら、容疑者が犯行の一部始終を自白するような悪いイメージが伴うが、そうではなく、あくまでも、『すべて』や『全部』を意味する
例) Vicente me explicó lo ocurrido con puntos y comas.
(ビセンテはことの一部始終を私に語った)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)
以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.98号(2008年12月末発行)』に掲載されたものです |
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