日 西 翻 訳 研 究 塾
Instituto de Traducciones de Tokio
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e-yaku ニュース・ No.18 (04月号) 2002/04/30
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初めてこのメールを受け取られる方へ
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このメールは、日西翻訳研究塾が基本的に毎月末、スペイン語学習者のお役立ち一口メモと共に、塾のお知らせをするための、ネット上のごくごく簡単な定期的かつ一方的なメール(メール・マガジンの小型版)です。過去のバックナンバーをご希望の方は遠慮なくお申し出下さい。尚、『Monólogo
de un pasota』シリーズは終了後に、第1回からホームページに掲載予定です。お急ぎでない場合は少々お待ち下さい。逆に、受信をご希望でない場合は、このメールの一番下の宛先までその旨をお知らせ下さい。
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お 知 ら せ
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★ 『文法専科』、接辞・語基!!
関東4大学のスペイン語文法の権威6名が、1年を通じて(月1クラス)、文法を分かりやすく開眼させて下さるという画期的なクラスがこの『文法専科』です。今回は、拓殖大学の安富
雄平先生のご担当で『接辞・語基』についてご講義いただきました。一部では「まだ20代かしら?」などという声も聞かれるほど若々しく実にエネルギッシュな先生で、その通りのエネルギッシュな講義をしていただきました。いつもならここでその一部をご紹介するのですが、今回は例文や質問と言ったものはなく、その代わり?、普段何も考えずに見ているような単語が、実は、接辞や接尾辞で形成されていたというまたもや目から鱗のお話を中心に、接辞や接尾辞の意味(もっとも色々と決まりがあるのですが)さえ知っていれば、知らない単語の意味も分かってしまうという大変実用的な便利なお話でした。これで、この講座に参加された人は、今後もう辞書を引く必要がないかもしれません。
次回は05月13日(月)19:00〜21:00で、本塾ではもうすっかりお馴染みの瓜谷
望 先生(拓殖大学教授)に登場して頂き、こちらも永遠の疑問の一つである『疑問詞quéとcuálの使い分け』という、何ともはや痒いところに手が届きそうな講義をしていただきます。大いにご期待下さい。
おことわり:現在『文法専科』は最大定員に達しており新規の募集はしておりません。
★ 『2001-2002年度皆勤賞』!!
本塾では、1学年度を通して皆勤した塾生(対象者がない場合は精勤者)に努力賞を授与しています。前述のように、本来は1学年度を通してが条件なのですが、実は、来る5月2日〜21日まで大丸ミュージアム・東京で開催されます『ミロ展』の招待券を3枚入手しまして、それを塾生の更なる励みにと考え、前記の皆勤賞を授与いたしました。受賞者は以下の通りです(尚、今回の措置は特別ですのでその点ご了解下さい)。
皆勤賞:プロ翻訳クラスの渡辺
香代子さん
皆勤賞:セミプロ翻訳(応用)クラスの青木
雅子さん
尚、上記、お二人とも、同時に受講されている『文法専科』の授
業も皆勤であることも付け加えておきます。
皆勤賞:上級翻訳クラスの澤山
陽子さん
尚、澤山さんは新学期より2日ほど遅れての入塾者ですが、毎週
常陸太田市から休まず通い続けられたことを考慮し、全皆勤扱い
とました。
おめでとうございま〜〜〜〜す
★ 『千代田区のボランティアサークルに入りませんか』?!
元本塾生の三宅さんから、『e-yakuニュース』をご購読の皆様に、是非お知らせして欲しいという、以下のような依頼がありましたので、以下、お知らせいたします。
この語学ボランティアサークルの名称は『Friendship
Chiyoda』で、千代田区から助成金も出ているそうです。現在、英・西・仏・独・中国語・ハングル語でのボランティア活動をされているそうですが、とりあえずは皆で遊びましょうということになり、5月12日(日)に神奈川県のビール工場の見学が計画されているということです。他区、他県の方々も大歓迎ですので、是非ご参加下さいとのことです。無論、サークルにも。
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ニュース・コーナー
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燃えた!!『経済時事翻訳クラス』の特別講義
去る04月15日、『経済時事翻訳クラス』は、半期に1回の客員教授である、神田外語大学
国際コミュニケーション学科学科長、経済博士の戸門
一衛 教授をお迎えし、『経済思想と経済政策(Pensamiento
económico y
Política
económica)』をテーマに、普段語学の世界にいる我々が触れることのない、古典派の経済思想家から、20世紀の経済政策を支配してきたケインズ思想を軸とした20世紀の経済にスポットを当ててご講義していただきました。本コース以外の受講生にも3名(全員が日本でトップクラスのプロの通訳の方々ばかりでした)加わって頂き、大いに盛り上がりました。あまりにも良い講義だったので、「次回はいつですか」の声も聞かれました。次回はまだ決まっていませんが、またこの『e-yakuニュース』を通じてお知らせいたしますので、楽しみにお待ち下さい。
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『武蔵』今月のHP掲載は『EDUCACIÓN
DE LOS HIJOS Segunda
Parte』です
制作者アルベルト松本氏のご厚意により、本塾のホームページに掲載しておりますLatinos
en Japónのための超お役立ちページ『武蔵(Musashi_Index.htm)』も回を重ね、今月で第11回を迎えました。前述のように日本に滞在・居住するスペイン語人のためのページですが、日本の様々な事柄をこんなに分かり易く書いてある情報は日本語でもないでしょう。スペイン語で書かれているので、日本人のスペイン語学習者にとって、一石二鳥の大役立ちページです。大いに活用して下さい。
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特別コーナー ☆ ☆ ☆
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スペイン語学業界視察レポート (その2=終)
本塾が今回の視察旅行に参加したもう一つの理由というのは、約2年前から改正に次ぐ改正を重ねていたスペイン外国人法がその理由でした。この改正の煽りで、昨年の8月から学生ビザ(3ヶ月以上の滞在)発行が従来の2週間から、最低2ヶ月に変更されたという由々しき事実について、現地で『直訴』するためでした。経済省関係の機関を中心に、民間語学学校や国立大学が『経済資源としてのスペイン語』と称し、どんなに外国人の留学に頑張ったとしても、そしてまた、日本側の語学学校や留学斡旋業者が、たとえどんなに頑張ったとしても、実際のビザ発行が2ヶ月以上かかっていたのでは誰もスペインに行く気などしません。
そこで、本塾は、他国の現状などとの比較(ご協力いただきました各国の大使館にお勤めの本塾の塾生の方々に、この場を借りてあらためて感謝いたします)を提示した上で、『一方ではスペイン外務省、もう一方では経済省が、一つの国の中でまったく異なった矛盾した政策をしているのはおかしい』旨を訴えてきました。
経済省(貿易庁)と前述のE/REもこのことについては苦慮していたようで、次のような回答を頂きましたので、ここにご報告いたします。『この件に関してはスペイン外務省と交渉した。外務省は、近い内に、アメリカ、韓国、そして、日本からの学生ビザ申請についてのみ特別扱いの措置をとる。留学先が大学であるか、又は、CEELE(後述参照)のタイトルを持つ民間学校への留学者の審査には、留学先照会プロセスは省略する。これによって約1ヶ月はビザ発行が早まる』ということでした。ただ、本塾としては、『その努力は認めるが、それではまだ不十分だ。審査書類自体を本国の外務省に送付し、本省で審査すること自体、実にナンセンスである。従来通り、東京の領事部での裁量に任せなければ意味がない』旨を更に訴え、E/REの代表者も『まったく同感であり、その方向で今後も外務省と折衝を続けていく』旨を確約しました。
以上のようなことで今後は少しはこの件も好転するのではないかと思われます。尚、前記のCEELEですが、これは、『Calidad
en
la
Enseñanza
del
Español
como
Lengua
Extranjera(外国語としてのスペイン語指導資格)』の略語で、アルカラ大学が民間語学学校を対象に『独自に評価』している制度です。ところが、実際には、この制度に加盟している学校が必ずしも優良校というわけではない(いわゆる大手校−資本的に−は必ずと言っていいほどこれを持っている)
ことも明白です。この点も大いに疑問が残るのですが、少なくともこれが現状であって、今後、民間学校に関してはCEELEに加盟しているところが大いにそのメリットを享受することは間違いないでしょう。
スペインへの留学に関するご相談・お問い合わせはメールにてお受けします。
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スペインの慣用句 ==
03 ==
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前号では、体の部分がキーワードとなった慣用句の特集をしましたが、今回ももう少しこの身体に関係した単語が使われた慣用句をみてみましょう。
1. 『estar
hasta el
moño』・『estar
hasta la
coronilla』
『moño』は、特に女性(最近は男性でもたまに見受けられるようですが)が髪の毛を束ねてアップに巻いた『ダンゴ』状態の髪型のことです。直訳すれば、後頭部に束ねられた『その部分のころこまでいる』ですが、これでは何のことかさっぱり理解不能です。しかし、『estar』が『hasta』を伴っていることを考慮すれば、『その部分まで来ている』と考えられます。日本語でも、『頭に来る』とか『鶏冠に来る』言いませんか?スペイン語のこの慣用句もこれに似た意味です。前述の日本語慣用句の場合は、かなり怒っている、つまり、『怒り・憤慨』しているニュアンスが出てきていてややもすると暴力的な行為まで予測されるのですが、スペイン語の場合は、そこまでの意味はないようです。したがって、訳としては、前後関係から、『頭に来る』・『鶏冠に来る』でも良い場合もあるでしょうし、もう少し穏やかな『もう、イヤ』・『もうウンザリ』となる場合もあるでしょう。
例)
Estoy hasta
el moño de
tanto tener
que
trabajar.
(こんなに働らかなあきゃいけないなんてもうウンザリだ)
2. 『calentar
las orejas a
alguien』
直訳では、『誰かの耳を暖める』となっていますが、まあ、実際にそのような状況もあるかも知れませんが、慣用句としての意味は異なり、『(誰かを)叱る』ことです。但し、叱る場合にはその相手の過失を戒める・懲らしめる・罰すると言うニュアンスが込められています。したがって、日本語の慣用句で言う『大目玉を食らわす』ではなく、『油を絞る』に近いものがあります。
例)
Ése lo que
necesita es
que le
calienten
las orejas.
(やっこさんに必要なのは戒めなんだ)
3. 『cerrar
el pico』
『el
pico』は鳥のくちばしですから、『くちばしを占める・閉じる』ということになり、これの意味はだいたい想像がつくでしょう。ピーチクとうるさく鳴く鳥たちのくちばしが閉じてくれれば静かになってほっとしませんか?そう、その通りです。意味は『黙る』ことですので、命令としての用途が多いようです。同じ意味・用法で『abrocharse
el pico』と言う表現もあるのですが、命令形としてはやや長すぎてもたつきが感じられ、あまり適当とは思われません。
例)
¡Tú cierra
el pico!
(お前は黙っていろ!)
4. 『de
a pie』
これは、我々日本人の目からは実に厄介なスペイン語の表現の一つでしょう。ただでさえ前置詞には頭を悩まされる我々なのに、この表現には前置詞が二つもついているからです。したがって、この表現だけでは直訳などしても意味をなさないわけですが、あえてするとすれば『足にの』ということになるので、何のことかさっぱり判りません。しかし、ちょっと待って下さい。『pie』の前に来る前置詞によって色々と複雑に意味が変化することを思い出して下さい。つまり、我々日本人がしばしば困惑させられる、『de
pie』だったのか、『en
pie』だったのか、『por
pie』?なのか(それぞれの意味は辞書でお調べ下さい)です。『a
pie』はよく『de
pie』と間違いませんか?『a
pie』は『徒歩で・歩いて』という意味です。したがって、それに『de』が付いているわけですから、『歩く人の』ということになります。
ちょっと説明がしつこくなりましたが、慣用句としては『普通の市民・ありきたりの人・一般市民』を指す表現なのです。つまり、金持ちは車で行き、貧乏人は歩いて行く、からでしょうか?そうですね、「遠からず」です。実は、この慣用句の起源は軍隊用語です。昔軍隊では歩兵『infantería』のことを軽蔑的にこのように呼んだそうです。
例)
Todos somos
ciudadanos
“de a pie”
para muchos
políticos.
(多くの政治家にとって我々は『とるに足らない』市民なんだ)
5. 『gastar
saliva』
『唾をつかう』という訳(理解)をしてしまうと、切手でも貼るのかな?ということになってしまうのですが、『唾を浪費する』と理解すれば、何だかこの慣用句の意図が掴めそうな気がしませんか?訳というのは、ちょっとしたことでお先真っ暗になったり、目の前が急に開けてくるものです。つまり、頭脳を柔軟にする必要があるわけです。『唾を浪費する』のは意味のないもったいないことですから、これは『無益な話をする』になります。つまり、無駄な労力というか、この場合は、話し相手に向かって意味のない意見をしたりするときに使ったりします。日本語の慣用句で言うと、これはもうかなり沢山ありますよね。『釈迦に説法』・『骨折り損のくたびれ儲け』・『労して功なし』等々です。
例)
¡Para qué
voy a gastar
saliva
contigo, si
al final
harás lo que
tú quieras!
(どうせ最後は自分のしたいようにするのに、あなたと話すなんて、何故そんな無駄骨を折らなきゃならないのよ)
6. 『no
llegar la
sangre al
río』
これも直訳すれば大変なことになると言う典型のような表現で、本当に『川に血が流れ届く』などと言うことは、まさにありそうにない話で、だからこそ否定形になっているのだろうが、いずれにしても、一度聞けばそのままの意味ではなく、慣用句だとはっきりと分かるのでありがたい。もっとも、さてその真意となればこれはまったく別問題。スペイン語には実に大げさな表現が多いが、これもその代表格だろう。簡単なところでは、『あそこには何度も行ったことがある』というのに、『Ya
he ido allí
cuarenta mil
veces.』などと、その数の多さを具体的に出し相手を驚かせたりする。無論、4万回も行ったわけはないのだが...。
この『no
llegar la
sangre al
río』は、『no』を付けずに肯定でも使用されることはあるが、これは希で、基本的には否定形で『大変なことにならない・取り返しが付かないようなことにならない』という意味で使用される。
例)
Las amenazas
fueron
terribles,
pero no
llegó la
sangre al
río.
(脅迫は相当のものだったが、大事には至らなかった)
今回はここまでです。読者諸氏からのご質問・ご意見をお待ちしております。
(文責:ancla)
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森
統のスペイン豆辞典 その4 (H.M.Planning.S.L
森 統)
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<Paellaについて その@>
前号までに3回に亘ってオリーブのお話をしましたが、今回からは2回に亘りPaella(パエリャ)の話をお届けしたいと思います。スペインではパエジャと発音します。一般にお米を使った料理はスペイン全土にあります。基本的には具を炊き込むもので、1)水気がなくなるまで炊き込む物と、2)おかゆのように汁気をのこすもの(いわゆるリゾット風)で、これはスペインではArroz
Caldoso(おじや)と呼ばれます。
北フランスなどでは米は野菜として扱われ、サラダの種などに使われているのを見たことがありますが、地中海地方では、皆似通った使い方をするようです。パエジャの種類はどれほどあるかとよく聞かれますが、元来お米はどんな具に対しても相性の良い物ですので、それぞれの地方や家庭が自分の定番を持っており、品数を決めるのは大変というよりは正しくないとおもいます。
一番ポピュラーなものが、バレンシア地方で食される数種
1.
野菜造り:さやいんげんやソラマメに、鶏肉か豚肉を加える物。
2.
カタツムリ入り:アーティチョーク(朝鮮アザミ)やソラマメ、さやインゲンとカタツムリを煮込む物。
3.
海鮮造り:蝦類、貝類と,烏賊など
で、近頃スペイン全国で流行っているのが『具なしパエジャ(Arroz
a
Banda)』と呼ばれるもので、魚介類の出し汁で炊き込み、具は別皿で供されます。これは元来AlicanteやMurciaという地中海沿岸の漁師が、市場価値のない魚を使い自前で造ったものが始まりで、今では食べやすさと味の良さで高級料理の仲間入りをしています。
またカタルーニア地方でよく食されるArroz
Nergo(黒いご飯)と呼ばれる烏賊の墨煮のパエジャは、烏賊の身と蝦が少し入る程度で、やはり近頃全国的に知られてきた料理です。
Arroz
Caldosoの方でよく知られているのは、兎肉で炊くものとイセエビかオマール蝦のぶつ切り(鉈切り)のおじやです。前記いずれもパエジャというのはワインとの相性がよく、前菜に使ってよし、メインに使っても良い柔軟性に富んでいて、スペインの家庭料理としては、最も親しまれている料理です。
次号は、日本人の口に合いやすいパエジャのレシピをご紹介します。(次号に続く)
(あなたの留学のお手伝いをするマドリードの『H.M.Planning.S.L』森
統)
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Monologo de
un pasota
=== Serie
II -04==
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『アスナール首相の次は誰が明日なーる?』 (その2)
前号で現スペイン首相アスナール氏の後継者に女性の名前が挙がっているという話をしたが、アスナール氏は相当の『machista』だと指摘する人もあり、女性の首相というのはまずあり得ないという意見も根強いということも念頭に置きながら、この問題を考えてみたい。もっとも、アスナール氏は夫人のAna
Botellaの言いなりだという話もあり、実は、その奥さん自身も次期首相の候補に上げる人もいるくらいだが、彼女はヒラリーではないし、彼女自身が女性の首相候補推進者だという話もある。一方、欧州ではサッチャーさん以降、女性首相が次々と出ていることから、けっして噂だけで終わらないかもしれない。事実、スペインの国会の両院議長は女性だ。両院とも女性というのは、世界でも、また、過去どこの国にも存在しなかった。これを例にとっても、スペインに女性の首相が誕生してもまったく不思議ではない。
ここまで書くと、勘の良い読者はもうお分かりになったと思うが、この両院議長が最有力候補に挙がっている。下院議長のルイサ=フェルナンダ・ルディーと、上院議長のエスペランサ・アギーレだ。後者は教育文化相も務めたこともある。1952年マドリード生まれで仏語・英語が堪能、2児の母でもある。また、Ana
Botellaの大学時代からの旧友でもあり、マドリード市役所の第1助役時代には、スペインの鉄の女と呼ばれたなかなかのやり手で、事実、サッチャーさんを尊敬しているという。前者のルディー女史も市役所の出身だが、彼女の方はサラゴサ市の市長だった。しかも、大変市民に愛された市長であった。にもかかわらず、アスナール首相が先の総選挙後に下院議長として抜擢した。市長を辞職することになったときの市民との『涙の別れ』は大変話題になった。もっとも、いざ仕事となると、アギーレ女史よりもさらにしっかり者だというのがもっぱらの噂である。一方、彼女は1996年に結婚しているが、その時の仲人はアスナール首相だった。
この二人のどちらかで決まり?と思うのはまだ早い。もう一人非常に有力な候補がいる。スペインには有能な女性がわんさかといるようだ。現EU委員会の副議長を勤めているロヨラ=デ=パラシオ女史がその人だ。先の両者が既婚者であるのに対し、この人は独身。生まれは1950年でルディー女史と同い年。例のオプス・デイのメンバーでもあり、96年政権時代には農相としてヨーロッパ中に名を馳せ、これが奏功し現在の地位についている。実は、彼女が次期首相候補として最も有力視されている。その理由は、何と言っても国内のみではなく、欧州中に名が知られていることに加え、政治家としての経験と手腕も3人の中では最も古く長けているからでもある。しかも、英語・仏語が堪能で、伊語もけっこうできるというから、怖いものなしといったところだ。難を言えば、独語が出来ないところか。狩りや山歩きをはじめ、スキューバダイビングもこなすスポーツ・ウーマンだ。(次号に続く.../... 「こんなはずじゃなかったんだけど...σ(^^;;)」これが本当のMonologo
de un pasotaかな)(文責:ancla)
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短文翻訳 2002年4月更新分
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1. Ella tuvo
recelo por el
repentino
interés paterno
de llevarse a su
hija consigo.
彼女は父方が突然に娘を引き取りたいと言い出したことに疑念を抱いた。
2.
Varios árboles
fueron
arrancados de
raíz por el
tifón.
何本かの木が台風で根こそぎ倒された。
3. Un
empleado tiene
normalmente
entre 10 y 14
días de
vacaciones
pagadas en el
primer año de
servicio.
労働者は通常勤務一年目に10日から14日の有給休暇の権利があります。
4. Las
paráblas son un
vehículo de
ideas.
言葉は考えを伝える手段である。
5. Ella,
con todo, no se
ha dado por
vencida.
彼女は結局屈服しなかった。
6. La
quiniela
japonesa de
fútbol ”TOTO”
viene de la
palabra italiana
"totocalcio".
日本のサッカーくじ『トト』はイタリア語の「トトカルチョ」から来ています。
7. ¿Qué
es lo que podría
ser el amor?
愛とはいったい何を指すのだろう?
8. Este
año hemos tenido
un invierno
anómalo.
今年の冬は異常気象でした。
9. Fue
aprobada la ley
de reducción de
20 escaños en la
Cámara Baja.
下院の20議席削減法が承認されました。
10. El
volcán arrojó de
su cráter un
montón de
piedras al aire
mientras
desprendía humo
gris.
火山は噴火口から灰色の煙を吹き出す一方、無数の岩石を空中に吹き飛ばした。
お断り:『スペイン便り』は、スペインの森
統
氏がご多忙の様子で便りが届きませんでしたので、今回はお休みとさせていただきます。あしからず。<<(_
_)>>