記念すべき200慣用句目が終わり、いよいよ今回からは200番台に突入するわけだが、スペイン語の慣用句は数限りなくある。とはいうものの、数えたわけではないのでいったいどのくらいの数があるのかは正確にはわからない。おそらく数えた人はいないだろう
さて今回は着眼点を『quitarse
a uno de en
medio』に置いて見よう
まずはこの前置詞のダブル使用というのは正しいのか?という問題から始めよう。日本語の助詞、つまり「テニヲハ」を連続使用するようなものだからあり得ないように見えるのだが、これは正しい。実は日本語でもよくよく考えてみるとダブル使用している
この慣用句は、前置詞+副詞の組み合わせである「de
encima」や「de
delante」が基本形にある。つまり、「quitarse
de encima
(de delante)(上から[前から]取り除く・取り払う)」であるが、この直訳的意味も含み、その対象物が人物であれば必然的に前置詞「a」が加わり、「誰々から解放される・やっかい払いする」となる。したがって、それが上や前などではなく、「en
medio(〜の中心・中央)」から取り払う場合には、「(面倒などから)立ち去る、手を引く、身を引く」強いては、「自殺する」とまでなる。よって、場所からのみではなく、何等かの厄介な問題から身を引いたりする場合にも当然ながら適用される
例-1)
Se quitó de
en medio
para no
interrumpir
nuestra
conversación.
(我々の会話を邪魔しないように彼は立ち去った)
例-2)
Se quitó de
en medio
abriéndose
las venas.
(彼女はリストカットをして自殺した)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla) バックNo.をご覧になりたい方はこちらへ