さて今回は『un
nudo en la
garganta』を紹介することにしよう
《garganta》は「喉」。《nudo》は裸ではなく
、ラテン語 《nudus》からきている「(縄などの)結び目」のことだ。
いわゆるヌードは、スペイン語で《destape》とか《desnudarse》である。ムムム??
では《nudar》に接頭辞《des》が付いているのが何故「(服など)を脱ぐ・脱がせる・裸になる」なのかって?いや、そうではない。落ち着いて。落ち着いて。まず《nudar》なる動詞は存在しない
のだ。《hacer》を補助にして《hacer
nudo「結び目を作る」》などと使用する。もっとも、帯を引っ張って「あれ〜、お代官様、ごむたいな〜」ではないが、《desnudar》は「結び目を解く」
わけだから、全く無関係でもない
いやいや。そうではない。話が完全にずれてしまった。話を戻そう。「喉に結び目」であるから、喘息の状態を表現しているのか?はたまた喉仏のことか?とは誰も考えないだろうが、辞書を見ると、
『[感動などで]…の喉が詰まる』という説明が
してあったりするが、餅を喉に詰まらせるわけではない。通常日本人が喉に何かを詰まらせるとすれば「息」くらいである。しかもその詰まった息だって、「息を呑む」程度でなかなか詰ま
るところまではいかない。しかし逆に「心臓が止まりそうになったり」、「肝をつぶしたり」、「舌を巻いたり」等々、日本語表現も結構大袈裟だ。さて、結論を言うと、『あっけにとられたり・驚いてフリーズ』
などの状態になることを表す慣用句である。また、例文のように、《hacerse》や《ponerse》の動詞を伴って使用するのが通常である
例-1)
Se me hizo
un nudo en
la garganta.
(私は喉に熱いものがこみ上げてきた)
例-2)
A todos se
nos puso un
nudo en la
garganta
cuando
Daniel caía
lesionado de
gravedad al
comenzar el
partido.
(試合が始まったとたんダニエルが重症の怪我をしたときにはみんな生き肝を抜かれたようになった)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)