本格的に、そして、本腰を入れ、じっくりとスペイン語を学び、実践的なスペイン語力をつけたい、伸ばしたい人のためのスペイン語塾
 

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Instituto de Traducciones de Tokio

 


 

 
ここは日西翻訳研究塾ホームページ「月刊メルマガ」のNo.15です
 

 

     

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日 西 翻 訳 研 究 塾
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☆        e-yaku ニュース・ No.15 (01月号) 2002/01/31         ☆
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==== 初めてこのメールを受け取られる方へ ====
  このメールは、日西翻訳研究塾が基本的に毎月末、スペイン語学習者のお役立ち一口メモと共に、塾のお知らせをするための、ネット上のごくごく簡単な定期的かつ一方的なメール(メール・マガジンの小型版)です。過去のバックナンバーをご希望の方は遠慮なくお申し出下さい。尚、『Monólogo de un pasota』シリーズは終了後に、第1回からホームページに掲載予定です。お急ぎでない場合は少々お待ち下さい。逆に、受信をご希望でない場合は、このメールの一番下の宛先までその旨をお知らせ下さい。

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お   知   ら   せ
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★ 『文法専科』で、またしても『目の鱗』が不足!!
         関東4大学のスペイン語文法の権威6名が、1年を通じて(月1クラス)、文法を分かりやすく開眼させて下さるというこの画期的なクラス。回も重ね、1月21日には第5回が実施されました。当日は、専修大学の大森 洋子 教授のご担当で『点・線過去』についてご講義いただきましたが、またしても塾生たちが落とす目の鱗が足らなくなるほどの素晴らしい講義でした。そこで、今回はその一部をご紹介しましょう。
 
     以下の10の構文の内、間違いが2つあります。さあ、どれでしょう????無論、時制の間違いです。もしそれ以外の間違いがあれば、それは、技術的な単なる打ち込みミスですのでお許し下さい。
             a) Viví en Alemania cinco años.
                b) Vivía en Alemania cinco años.
                c) Vivía en Alemania cinco años cuando cayó el muro Berlín.
                d) Ayer estuve trabajando hasta las ocho.
                e) Ayer estaba trabajando cuando tú me llamaste.
                f) Ayer estaba trabajando hasta las ocho.
                g) María siempre fue muy amable con nuestra familia.
                h) María siempre era muy amable con nuestra familia.
                i) Había mucha gente en la fiesta de Pedro.
                j) Hubo mucha gente en la fiesta de Pedro.
     文法専科の授業に出ていると、こうした『ナゾ』が解けるのです。
(出典:大森洋子先生 2002年1月21日『文法専科』の授業より)
 
  さて次回02月18日(月)19:00〜21:00は、泉水先生のご担当にて、皆様が大好きな『接続法 その1の講義です。
    尚、次の講義は引き続き泉水先生の『接続法 その2』の講義です。乞うご期待。 新たな『目の鱗』を十分に用意して下さい。予習をすればするほど、きっと目から鱗が落ちる数が多くなります
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★ 最後の『Gran Ganga』 お急ぎ下さい!!
    これまで、何ヶ月かにかけ、スペイン語で書かれた日本の童話集『Leyendas de Japón』と、日本のある週刊誌で連載されたジョーク集をスペイン語に翻訳した『Ríase en japonés』を、e-yakuニュースを受信されている方にのみ、通常2,500円のところを2,000円(消費税込み)+送料の破格のお値段でご提供させてきましたが、在庫が残り少なくなってきました。
    Leyendas de Japón』には浦島太郎・したきりすずめ、一休さん等々、全15の童話が入っています。
    『Ríase en japonés』で、日本の笑いの感覚をスペイン語で勉強してみて下さい。
     お知り合いやお友達のスペイン語人の方々へのプレゼントにも最適です。
     ご希望の方は、『e-yaku@gol.com』まで、〒・住所・氏名・電話を明記の上お申し込み下さい。
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★ 新シリーズのお知らせ!!
     その1
      懸案になっていました、『Monólogo de un pasota』シリーズの新シリーズが決まりました。今号より、『Monólogo de un pasota Serie II』として掲載を開始します(従来のシリーズの下に掲載しますが、従来のものは今号が最後になります)。新シリーズは、テーマを決めずに、その月に起こった様々な事柄を、スペインに限らず、自由なスタイルで書いていきたいと思います。言うなれば、随筆というか、天声人語のような(そんな立派なものになろうはずはありませんが、志だけは大きく持って...)ものができれば良いかな?と思っています。
     その2
      もう一つ異なったシリーズも次回から登場します。『スペイン語慣用句(仮題)』です。スペイン語という本来の観点からしますと、どちらかと言えば、こちらの方が『Monólogo de un pasota』の後任なのでしょうが、読者諸氏は覚えておいででしょうか?元々、『Monólogo de un pasota』は語学に関連した情報という形で始まらず、今号から始まる新シリーズ同様の形で始まりました。ただ、読者諸氏が語学学習関係者であることから、それを考慮した形で書き始め、より具体的な形でのお役立ち語学情報になればと考え、約1年に及んで、あまり文法書でも取り扱われないような細々としたスペイン語の規則をテーマにすることに切り替えてしまった、というのがこれまでの経緯です。この新しいシリーズについてはまた次号で詳しくお話しします。
    その3
     もう一つは、『スペイン便り』でお馴染みの森 統 氏のコーナーをもう一つ加えます。しかも、まったく違った、そして、大変ためになる、けっして辞書や百科事典にも出ていないような素晴らしい情報を『e-yakuニュース』の読者にだけ提供していただこうという企画です。これらの貴重な情報は、『森 統のスペイン豆辞典』として、今号より開始いたします。第1回目は、、『オリーブについて』のお話のその1です。大いにご期待下さい。
    今年の『e-yakuニュース』のテーマは、さらなるお役立ち情報の提供ですので、語学関連の情報を維持したまま、『初心に戻る』形で、やや社会科学系の『Monólogo de un pasota』の新シリーズも同時に開始すると共に、実際に仕事の現場でなければ得られるような、スペインの生きた知識も加えました。今後とも、ご質問ご要望等受け付けておりますので宜しくお願いします。
★『マナンティアル書店』の名称が『インタースペイン書店』に変更
    塾生諸氏にもお馴染みの『マナンティアル書店』が、企業母体であるインタースペインの名をそのまま書店にも使用することになり、『インタースペイン書店』となりました。その他は何らの変更もありませんが、一応名称が変更したことだけはお伝えしておきます。
 
★ 平凡社の『スペイン・ポルトガルを知る辞典』の新訂増補版はもうご覧いただけましたか?
    約10年ぶりにスペイン語学習者必携の同事典改訂が出ました。約100項目の新しい項目が加えられましたが、この増補部分には、本塾の碇 順治講師が、『EUとスペイン』、『ジブラルタル』、『外国人問題』、『日西経済関係』等々の12項目で執筆しています。
★ 『武蔵』の1・2月号について
    本塾の塾生には無料で配布しています、アルベルト・松本氏が制作しておられる、Latinosのための情報誌『武蔵』の1・2月分の全2号が、つい先日発行されましたが、これらの号では、Latinosのための確定申告に役立つ情報が掲載されています。しかし、紙面の都合上、すべてが入りきれないことから、本塾のホームページ上で掲載しています『武蔵』により詳しい最新の情報が掲載されていますのでお知らせします。元来、本塾のホームページ上では、『武蔵』のバックナンバーを掲載していますが、今回に限り、雑誌以上の補足情報がホームページ上でご覧になっていただけます
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特別なお知らせ ☆ ☆ ☆ ------
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★ スペイン語でのボランティア募集!!
      『社団福祉法人横浜いのちの電話外国語相談(LAL)』が、電話相談員の募集をしています。LALとは以下のような団体です。以下に、同会のパンフレットそのままをコピーします。
      『日本にいて、困難や危機にあっても、誰にも相談できずに苦しみ、追いつめられている人たちが大勢います。LALは電話を通じてこのような人たちと対話し、悩みや不安をよく聴き、互いに心を通わせ、心の重荷を下して、何とか生きる意欲を見い出していけるようにとの願いではじめられたボランティア活動です。名前をおっしゃる必要はありません。秘密を守り、お互いに宗教や思想を尊重します』
       尚、相談員は所定の研修を受け、認定を得てから活動をしていると言うことで、まずは研修を受けねばなりません。以下にその研修の概要をご案内します。
       = 4月〜12月までの9ヶ月間(4月10日または13日開始)
       = 水曜と土曜のコースに分かれて月3回ずつ
       = 10〜13時
       = 神奈川県民サポートセンター(JR横浜駅より徒歩5分)
       = 費用は無料
       = クラスはスペイン語で行われる
 
    以上、ご興味のある方は、直接お問い合わせ下さい。社団福祉法人横浜いのちの電話外国語相談(LAL)事務局 045-333-6216(月・火・木10-16時)

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    スペイン便り その3 (H.M.Planning.S.L 森 統の現地情報)
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ヨーロッパでは、年明けとともに新通貨ユーロが日常生活の伴侶として登場しました。不安の中で、新しい命の誕生があったわけですが、各国とも予想をはるかに越えた成功をえたようです。旧通貨の流通量の約25%にあたる新貨が、この日のために一度に市場に投入されたとのことですが、初日と2日目でほぼすべて各国国民の手元に行き渡り、銀行のストックが底をついたという報告です。市場での紙幣の不足を補うために、年末年始はスペインでも、国立銀行、民間銀行の殆どが、休日返上でオープンするという私などの記憶では思い出せない事態が発生しました。この共通通貨に懸けるヨーロッパ人の期待がいかに大きいものかを知らされます。
  UE15カ国の内で今回ユーロに切り替えを行わなかった3国、すなわちスウェーデン、デンマーク、英国のうち、北欧2国は臍をかむ思いをしているようでこの年内に参加の要請を出す事になるだろうという予測がなされています。英国も今は世論が賛成派と反対派で2分という状態らしいですが、近い将来は孤立しきれない状況に置かれるであろう事は容易に想像できます。例えば、毎年約1300万人のイギリス人が夏のバカンスをヨーロッパ大陸内で過ごすわけですが、その人たちは嫌が応でもユーロ貨を使用せずにはならないわけで、始末屋のイギリス人がユーロ買いをすることを余儀なくされたとき、実感として、不便さを感じる事になるでしょう。
  何はともあれユーロは成立を見ました。それが一般市民生活にはっきりとした形で影響を現し始めるのは何時頃になるのかは経済の専門家の意見に任せるとして、単純に考えて、間接税の低地であるスペインや、ポルトガル、ギリシャなどの物価がドイツやオランダなどの高地並に変動するのにそう時間は掛からないだろうとおもわれます。しかしそれと平行しておなじ速度で賃金が高地の水準に変動する事はまず考えられないので、ヨーロッパ内の格差は早急には縮まらないのではないかという気がいたします。しかし、即刻観光地やビジネス用の不動産へ流れ込む高地のユーロは、確実に低地の経済を潤わせるであろう事も確かだろうとおもいます。スペインやポルトガルでの避暑や観光が相対感で安いと思うことが出来るのは残り少ないかも知れませんから、今のうちに楽しんでおきましょう。(あなたの留学のお手伝いをするマドリードの『H.M.Planning.S.L』森 統)
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    森 統のスペイン豆辞典 その1 (H.M.Planning.S.L 森 統)
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<オリーブについて その@>←因みに、この文字の色はオリーブ色なんです。
 スペインが世界に誇れるものの一つにオリーブがあります。特にオリーブ油の生産に関しては、1昨年度の統計では78万5千トンで全世界の生産量の3分の1近くを占める量を記録しています。ちなみにヨーロッパ全体での生産量は175万トンで、全世界の生産量の76%となっています。
 ヨーロッパの地中海方面や、中近東、米国のカリフォルニア等を旅行された方はご存知だと思いますが、オリーブの樹は4〜5mの高さになる常緑樹で枝を丸く張り、その葉は小さく細長い(5〜6cm)、厚目で表が光沢のある深緑、裏側が銀灰色をしています。根を大きく張るので樹と樹の間隔を広くとって植えられるので、遠くから眺めるとオリーブ畑は整然とした限りない広さの碁盤の様に見えます。生産用に使われるオリーブの樹の種類は大きく分けて8種類あるとの事で、それぞれ実の大きさや、形が異なるようです。いずれにせよ、用途は採油と食卓用(漬物)ですが、大半は採油用として使われます。
 気温が18度を超える春先に枝一杯に無数の小さなクリーム色の花をつけます。余り小さな花なので、遠くからは識別できませんが、やさしい香りで春が来た事を知らせてくれます。5月から6月にかけて結実し、秋口には緑色の楕円形の実が、密集した葉の間に見られるようになります。そして、冬にかかる頃だんだんと色が深まり、濃紫色から黒に変ります。これが成熟を意味します。その頃には、樹の枝はたわわな実の重さで垂れ下がります。
 収穫時期は南から始まり、北へと上ってゆきます。スペインの地図からすると、やはり、アンダルシア地方が一番早く、12月頃に始まり2月頃に終ります。その頃バレンシア、カタルニア、カスティージャ地方南部が収穫を始め、3月頃トレドあたりのスペイン中部が忙しく最後が4.5月サラゴサやサラマンカあたりで終ります。
 たわわに実ったオリーブの実のとり方は大きく分けて3通りあります。まず第一は、直接手で枝を幹に近いほうから枝先に向かってしごくようにして実をもぎ取り籠に落とします。これは最も熟練と体力が要るやり方です。しかし樹には一番優しい方法です。
 第二番目の方法は樹下に網を広げて、長い棹を使って木の枝を叩きます。そうして熟れた実が地面の網の上に落ちるのを拾い集める方法です。これが一番一般的なやり方で、古くは古代エジプトの壁画などにもその様子が描かれています。
 残る第三番目の方法は、機械を使い、樹の枝や幹を振動させて実を落とすやり方です。要するに樹の幹を振動機がつかみ高速でゆすぶるわけです。これは人件費、時間等が大幅に節約できるので、農園の経営という面からは大変効率が高いのですが、余り普及していません。というのは、この方法は樹を傷つけたり、根や幹に悪影響を及ぼすといわれ、好まれないからです。近頃は、大型の掃除機のようなバキューム方式も使われているようですが、機械化がなかなか進まないのが実情です。したがって、スペイン中に植えられている何百万本のオリーブの樹一本々々からひと粒づつ採取される実は、殆どが、人手を介した成果であると考えてください。(次号に続く)(あなたの留学のお手伝いをするマドリードの『H.M.Planning.S.L』森 統)
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     Monologo de un pasota        === Serie I ==
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    今回はいよいよ最終回になってしまいました。『Monólogo de un pasota』のシリーズ自体は、2001年1月末からの開始でしたが、スペイン語の符号や記号(signos)についてブツブツ独り言を言い出したのが昨年2001年の2月末発行の第4号からでしたから、ちょうどまる1年間続いたことになります。我ながら実に驚いています。この間、「役に立ってるよ」とか、「楽しみにしてるよ」といった激励のメッセージも頂きました。本当に有り難うございました。次回からは、前述の通り、新たなシリーズにバトンタッチです。少々形が変わりますが、こちらの方も、きっと皆様のお役に立つのではないかと思います。引き続き宜しくお願いします。
    さて、最終回の今回は、少々短いのですが、大文字についてです。大文字の使用方法は良く知られているようですが、おさらいのつもりでもう一度だけここで確認しておいて下さい。回のel guión(-)でお話しした事と関連した話をしましょう。
    いわゆる固有名詞に大文字を使用するわけですが、必ずしもそれだけだとは限りません。例えば、よく知られているのは、
    例-1) El Gobierno ha emprendido la difícil tarea de estructura administrativa.
                    政府は非常に難しい行政改革にのりだした。
                この場合、この『Gobierno』というのは、例えば、小泉内閣などのように、ある一定のどこの国のどの内閣かが事前に判っている場合に大文字の使用が可能です。したがって、
    例-2) El gobierno de la nación dirije un estado.
                    一国の政府は国を治める。
                と、言ったような、漠然とした場合には大文字にはなりません。
         その他、固有名詞以外に大文字を使用する例、といいましょうか、一般的にいわゆる固有名詞扱いをするものとしては、『Rey, Emperador, Presidente, Director, Jefe...』などの威厳ある位に対して使用したり、『Salvador, Redentor, Dios, Buda, Papa...』などの神、或いはそれに相当する人物に対して使用します。それから、歴史的な重要な出来事である『Revolución Industrial, Segunda Guerra Mundial...』などを表現する場合にも使用します。書物のタイトルや歌や映画のタイトルもそうですが、以外に知られていないのが、星・惑星などや方角にも大文字は使用されます。『Sol, Marte, Oeste, Norte...』などですが、これも、例-1)のように、宇宙の事物として扱わないときには大文字で使用することはありません。
         例-3) Ella fue a la playa para tomar el sol.
                彼女は太陽を浴びに海岸に行った(彼女は日光浴に海に行った)。
         では、いつものようによくある間違いをあげておきましょう。
        固有名詞に定冠詞が付いている場合は、少々厄介です。その定冠詞も固有名詞の一部なのか否かについては、事前に知っておくとか、判らない、或いは疑わしい場合には調査する必要があります。特に、それが会社名であったりする場合です。例えば、『El Escorial』や『El Salvador』は誰でもが知っている名前で、冠詞も固有名詞の一部なので問題はないのですが、よく見かけるのは、あのほとんど独占企業かとも思えるような、スペインの大百貨店である『El Corte Inglés』ですが、我々日本人が、日本語で話をしているときに、この定冠詞をつけた形で『エル・コルテ・イングレス』と言うでしょうか?まずそういう人は少ないと思います。したがって、そこで起こりうるのが、いざこれをスペイン語表記したときに、冠詞がはずれる、或いは、冠詞が小文字のままで表記されてしまうことです。正しくは、前述の通り、『El Corte Inglés』ですので、間違わないように。人名の間違いは相手に失礼に当たりますが、相手が企業である場合も同様ですので、ご注意下さい。
       これはあまりないとは思いますが、念のために申し上げておくと、『ch』や『ll』は、これで一字なのですが、これらの文字で始まる単語の場合には、最初の文字のみを大文字にし、けっして、『CHile』だとか『LLeida』などとしないように。
       この間違いは意外に多いのではないでしょうか?つまり、月の表記です。そう、1月とか2月とかの月の名称です。日本語は今や完全に数字での月名称が当たり前になり、いわゆる陰暦月異名(睦月・如月等々)はまったく使用されなくなりましたが、スペイン語の『enero, febrero...』は、日本語の陰暦月異名に相当するものです。したがって、これは固有名詞に近いものだから、『大文字で使用しなければいけない』という考えが意外に浸透しているようですが、これは大いなる間違いです。かならず、『02-febrero-2002』と、小文字表記にして下さい。どうしても大文字にしたい場合は、最初の文字のみならず、すべて大文字にして下さい。但し、その場合、『これで何か言いたいのですか?何か強調することがあるのですか?』という質問に答えられるようにしておきましょう。
       最後に複合語の場合ですが、これは最初の単語の最初の部分のみ大文字にして下さい。つまり、寝台車の場合『Coche-Cama』ではなく、『Coche-cama』が正解です。
    一年間、『Pasotaの独り言』におつきあい下さり大変感謝申し上げますm(_ _)m。そして、今後も引き続き宜しくお願い申し上げます。(^Q^)/^
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     Monologo de un pasota        === Serie II -01==
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『ペセタからユーロへ』
    本年1月1日からEU12ヶ国で新統一通貨EUROが誕生したことは周知の通り。日本のTVニュースなどでは、ドイツやフランスのニュースしか流れなかったものの、間違いなくスペインでも導入された。当初の予定に反し、昨年初頭より各国がスケジュールの前倒しを発表し、どこの国が最も早く導入を終了するか、ほとんど競争の様相を呈し、結果的に、スペインでは、ペセタとユーロの2通貨共存期間は、来る2月28日までとなり、後1ヶ月もしない内に、これまで慣れ親しんだペセタが使えなくなる。手元にペセタをお持ちの方はおられませんか?読者はこの件に関してすでに情報をお持ちかもしれないが、念のために以下にユーロへの交換スケジュールを記すことにする。
    上記の通り、ペセタとの共有期間は2月28日に終了。3月1日からはユーロ(euro)のみが唯一の流通通貨となる。しかし、6月30日までなら、スペインの民間の銀行で手数料なしでペセタとユーロを交換してくれる。尚、日本国内での交換は2月28日までなのでご注意を。では、7月1日以降はどうなるのか?ペセタは『古銭化』するのか?それもいいかもしれないが、マドリードのシベレス広場にある、スペインの中央銀行である『スペイン銀行 Banco de España』に行けば、いつでもユーロへの転換が可能であり、しかも、これは無期限だ。したがって、10年後にスペインを旅行したときにでも交換できるというわけだ。もっとも、その時に現在の固定レート(1ユーロ=166.386ペセタ)で交換する方が得か、それとも、古銭として売る方が得かは、その時に考慮すべき問題となる。
    ではここで、新通貨ユーロについて少し述べておこう。まあ、遅かれ早かれ実際に手にされるとは思うが。
   ★ 2002年1月15日以降からは、すべてのATMで紙幣の取扱いが可能になっている。
  ★ 紙幣の表は、開放性と協力の精神を『窓や門』で象徴。
  ★ 紙幣の裏は、欧州市民同士の、また、世界との架け橋を意味する『橋』と欧州の地図。
    ★ 紙幣は7種類で、大きさは以下の通り。
               5euros(120X62mm)
               10euros(127X67mm)
               20euros(133X72mm)
               50euros(140X77mm)
              100euros(147X82mm)
              200euros(153X82mm)
              500euros(160X82mm)
    ★ 硬貨は、1・2ユーロ 1・2・5・10・20・50ユーロセント(1/100ユーロ)(céntimos)の8種類がある。デザインは、表面は全参加国共通だが、裏面は各国独自のデザインで、因みに、スペインの場合は、1・2・5センティモがカテドラル、10・20・50センティモがセルバンテス、1・2ユーロが国王である。面白いのは、導入が2002年にも関わらず、刻印されている年号が、おそらく製造年と思われる年が刻印されている点だ。つまり、1999年の刻印もあるということで、導入年と合致しない。
            2céntimosの周りは溝がある。
            1050céntimosは周りに大まかなギザギザがついている。
              20céntimosの周りには6ヶ所に刻みが入っている。
            1euroは周りに細かなギザギザがついている。
            2eurosの周りは細かなギザギザに加え、EUのシンボルである星が刻まれていて、コインの中ではこれが一番大きい。
    ★ 昨年12月15日、本格的導入に先立ち、『Monedero euro』が配布された。スペインでは2000ペセタ=12.02eurosの43個の様々なEUROコインが詰められた袋だった。無論スペインのみではなく、ユーロ圏すべてでこの袋配布制度が導入されたが、唯一日本の報道の中でスペインの名前が出てきたのはこの時だけだった。つまり、フランスなどでこの袋を交換する人が多く、急遽スペインから取り寄せる(輸入という表現を使用していたがあれは間違い)という内容であったが、これは、決してスペイン人が交換しなかったことからスペインでは袋が余っていた、というのではなく、単なるフランス政府の予測ミスと見た方がいいだろう。さて、この袋の中身は以下の通りだった。
        1euro =2枚        2euros=2枚     1céntimo=4枚    2céntimos9枚    5céntimos6枚
        10céntimos6枚    20céntimos7枚    50céntimos7枚    しかし、その袋は実に『POBRE』なる単なるプラスチックの袋で、この袋が記念になることは全くない素っ気ないものだった。
    最後に、ペセタ建ての切手についても言及しておくと、こちらも通貨同様のスケジュールで交換可能だ。そして、最終的には、『スペイン銀行 Banco de España』の並びに位置する『中央郵便局』に行けば、無期限でユーロ建ての切手に交換してくれる。尚、注意が必要なのは、お金の場合は、『Banco de España』なら、各地の支店でも交換してくれるが、切手の方は、スペイン全土でこの中央郵便局のみだ。
    尚、ペセタの歴史について興味のある方は、もうかなり以前になるが、http://www.spain-japan.com/xx/に掲載したものがあるので、そちらの方をご参照願いたい。(文責:ancla)
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    短文翻訳 2002年1月更新分
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1. La subida de los precios se vio compensada por la evolución negativa de los productos energéticos.
        物価の上昇はエネルギー産品価格の下落により埋め合わされた。
2. El frío excesivo apaga el aroma del vino.
        極端な寒さはワインの香りを損ねます。
3. Varios patrones agrícolas tienen trabajando a niños en condiciones de explotación.
        いくばくかの農業事業者は子供たちを搾取目的で働かせています。
4. La mujer de este milenio recién comenzado prefiere la funcionalidad de los objetos al barroquismo de los mismos.
        始まったばかりの新千年紀の女性たちは、装飾的なものより機能的なものを好みます。
5. El autoritarismo del presidente agota su predicamento y le hará perder gancho popular.
        大統領の権威主義は、彼の名声を失墜させ、人民の彼への支持を失わせてしまうだろう。
6. Ese dirigente alemán hace gala de su conocida austeridad.
        あのドイツの指導者は彼一流の厳格さを誇示しています。
7. El niño secuestrado fue liberado por la Policía ileso.
        誘拐された男の子は警察により無事解放されました。
8. Esta vez, imputaron a Valeria por haber conducido en dirección contraria.
        今回、バレリアは逆方向に車を走らせたかどで罰せられた。
9. No es sólo él quien contribuye a sostener las incertidumbres.
        彼一人のせいで不安定な状況が続いているわけではない。
10. No despejó la incógnita sobre si sería o no candidato en estos comicios generales.
        今回の総選挙に立候補するか否かについては明確にされずじまいでした。

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