本格的に、そして、本腰を入れ、じっくりとスペイン語を学び、実践的なスペイン語力をつけたい、伸ばしたい人のためのスペイン語塾
 

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(^. ^)Un, una, uno... 2006

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日 西 翻 訳 研 究 塾
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☆                       e-yakuニュース Año VII No. 67  (05月末号) 2006/05/31                        ☆
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この塾magaは、日西翻訳研究塾が毎月末に、スペイン語学習者のためのお役立ち情報と共に、本塾のお知らせをするための定期的な『無料メール・マガジン』です。尚、現在はバックナンバーの送信サービスはいたしておりませんが、主要人気記事はHP上で公開しておりますのでそちらをご覧下さい
メールのアドレスを変更された場合は『必ず』、『忘れずに』また、受信を中止されたい場合等々、その他、ご意見ご希望等も、e-yaku@gol.comまでご一報下さい

=== お知らせ ===
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            今号の目次
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◆1 Bolivia               始まるヨ〜!「Bolivia(Norie Nakao de Bustos講師担当) 聴講大募集 ↓すぐ読む↓
◇2 通訳ガイドの心得                大好評 通訳ガイドの方集合して〜!! 聴講生大募集中 ↓すぐ読む↓
◆3 EspanariA                           久々におジャマします 夏用のイチオシ商品をご紹介 ↓すぐ読む↓
◆4 特別寄稿                             スペイン歌曲の谷めぐみさんから塾maga独占寄稿 (その1) ↓すぐ読む↓
◇5 夜のしじみの世界               帰ってきたよろよろ紀行(その2)  ↓すぐ読む↓
◇6 スペイン語あれやこれや    大人気Gatito Umi-chan.jpgちゃん“Español Variopinto Mensual(No.14) ↓すぐ読む↓
◆7 スペインの慣用句                 Serie III-40 ↓すぐ読む↓
◇8 短文翻訳                               (2006年05月末更新分)(No.641-650) ↓すぐ読む↓
 
■∞ ∞ ∞ ホーム・ページ 更新情報 ∞ ∞ ∞■
   2006年05月末の主な更新分は以下の各ページです。各々ダイレクトにアクセス可能です
        *『表紙ページ
        *『今月の短文翻訳』(2006年05月分)
        *『短文翻訳集』(2006年04月分)
        *『スペインの慣用句』(その32)
        *『通学クラス案内
        *『真剣に学ぶ
        *『短文翻訳ページの利用について

 
    
 今度は 
Bolivia 燃える


今月からの3ヶ月間(6〜8月)はBoliviaを学びましょう
「あのスペ」や「ガイド講座」等々のクラスでお馴染みの
Norie Nakao de Bustos講師が、母国Boliviaを紹介します

3回にわたる日程は以下の通りです。是非、この機会にBoliviaを学んでみませんか

受講希望者は今すぐお申し込み    先着順でお受け致します

第1回目は
6月29日(木)19:00-21:00=Bolivia歴史・経済・政治
参加費:1回4,000円(初期登録料不要)(お茶・お菓子付き)
お申し込みはe-mailでお気軽にお願いしま〜〜〜す    e-yaku@gol.com

前日まで受け付けます!!
・・・が、先着順です

予告!!
まだまだ続くCharla Especialをあなたのスケジュールに入れて下さいネッ!!
7月27日(木)19:00-21:00=Boliviaの文化・芸術etc. (Norie Nakao de Bustos講師
8月24日(木)19:00-21:00=Boliviaの社会・生活(Norie Nakao de Bustos講師

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本物のプロの通訳ガイドさん いらっしゃ〜い
┓                                 

 

今回は絶対に見逃せません
東京オリンピック」や「大阪万博」で通訳ガイドとして活躍された大ベテランの登場です 
スペインでは日本人観光客の案内をされた経験もお持ちで、 
逆に、ご自身も多くのスペイン語圏の国で観光案内を受けられた経験をもち、
印象に残った観光ガイドさんのお話も交え、
通訳ガイドについての奥の深〜〜〜いお話や、 

豊富な経験話が山のように聞けま〜〜〜〜〜〜す
 
通訳ガイド試験を目指す人 
通訳ガイド試験をパスした人
パスはしたが登録はまだの人
登録はしたがガイド経験ない人         大集合して下さい

HPも見てみて下さい 

但し、正規の受講生の人数は決して少なくはありませんので、聴講生用の席はやや少な目です。お早めにお申し込み下さい
受講料:5,500円

第3回目は6月5日(月)19:00-21:00(613教室)
今すぐにメールをお寄せ下さい      まだ間に合います

次回は7月3日(月)19:00-21:00(613教室)で〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜す
女性には心強い存在。お母さんガイドさんの登場で〜〜〜〜す

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A**L**P**A**R**G**A**T**A
              EspanariA
A**L**P**A**R**G**A**T**A

「残念ながら、HPはまだ準備ができていない」ほど どこよりも早い最新情報!!

常にスペインのレアな良品を日本に紹介してくれているEspanariAが、今回は、日本では「エスパドリーユ」として知られているエコロージーなZapatillaを輸入しました。現首相の名前にちなんででしょうか?ね?

スペインでは数千年も前から履かれているというこの「ALPARGATA」という履き物は、靴底が麻などの繊維で作られ、甲の部分は綿や麻などの繊維が使われています

メーカーはBarcelonaの名匠「La Manual Alpargatera」で、いくつもの国際的な賞を受賞しており、スペインの著名人も御用達の逸品です

履きやすくて、足にも馴染みやすく、ハンドメイドならではの一味も二味も違ったところが人気の秘密

サイズは、22.5cm〜24cmまでの3種類を取り揃えしました。色や模様も豊富です

お申し込みの際には、必ず、「日西翻訳研究塾」の名を出して下さい
10%Offになるからです

塾にパンフレットが置いてありますので写真を見て選んでいただけます

来月号にはHPも間に合うかと思います。net上のみの読者の方々は、今しばらくお待ち下さい

お問い合せ
EspanariA:藤井
e-mail:info@espanaria.com


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  ¡Vamos a cantar en español!
 (その1)
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今年の春先の号で何度かご紹介させて頂いた、ソプラノ歌手の谷めぐみさんの「スペイン歌曲」の教室はその後も順調にお勉強が進んでいるようですが、その後のお話を、この度、谷さんご自身から文章にて頂きましたので、以下にご紹介いたします

por スペイン歌曲歌い手 ソプラノ 谷 めぐみ

塾maga読者の皆様、こんにちは。この春に開講した私の講座「スペイン・ラテンの名曲を歌おう」について、塾マガ1月号〜3月号で大きく採り上げていただきました。色とりどりの♪♪♪に飾られていた記事を、皆様ご記憶でしょうか? おかげ様で4月から講座が始まり、毎回生徒さんたちが張り切って歌ってくださっています。ありがとうございました

本講座に先立つ3月13日には「特別講座」と称するミニ・コンサートが開かれ、お忙しい中、塾頭先生も駆けつけてくださいました。お心に深く感謝申し上げます。当日の様子をぜひご報告させていただきたく存じますが、その前に、「スペイン・ラテンの歌」って何?と思われる方も多いのではないでしょうか

「スペイン・ラテンアメリカ歌曲」は極めてマイナーな分野です。E.Granados、M.de Falla、F.Obradorsなど多くの作曲家が独特の味わいのある作品を残していますが、日本ではほとんど知られていません。それどころか留学中のバルセロナでも、スペイン語の学校などで「Soy cantante」と自己紹介すると「?Puedes cantar”Besame mucho”?」と尋ねられ、困惑したものでした。スペイン人もあまり知らないスペインの歌をわざわざ勉強に来た奇特な日本人、という感じです

日本には「ラテン音楽」の根強いファンがいますが、一般には「ちょっとオシャレな洋ものの歌」=「シャンソン」というイメージが強く、CMによく使われる「アマポーラ」や「ラ・パロマ」などの曲に実はスペイン語の歌詞がついていることは知られていません。ああ、スペインの歌ここにあり!なのに…。「ジョバイロ」や「青春アミーゴ」などという曲がヒットすると、「ジョバイロは、せめて” ジョ・バイロ(Yo bailo)”って書かなきゃ何のことか分からない」「アミーゴがスペイン語だってこと、このアイドルの男の子は知ってるのかしら」などと、つい私は心の中でつぶやいてしまうのでした

そんなある日、「スペイン・ラテンの歌の講座はいかが?」とのお話がNHK文化センター八王子教室から舞い込みました。かのBesame muchoも含め、スペイン語の歌を広くご紹介する絶好のチャンス!です。魅力あふれる世界を垣間見ていただくため、まずミニ・コンサートを開くことになりました。私の歌を聴いていただいた後で、往年のヒット曲「El Reloj」の一節をお客様ご自身に歌っていただく計画です。さて、スペイン語のスの字も知らない方々が、いきなりその場で、照れずに、怖がらずに?スペイン語で歌ってくれるのでしょうか…?? 当日の?末は、次の機会に書かせていただきます


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超人気を博した旅日記の続編の旅日記
                                              
帰ってきた『よろよろ紀行』2005年夏
                                                                                     その二 (作:夜のしじみ)
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スペイン行き ==その2==

Madridのニセ警官

今回も時間に正確なBritish Airwaysで行く事にする。12時間掛けてヒースローにつき、乗り換えてマドリードに到着したのは22:00を過ぎていた。今回は迎えの車を前もって手配しておいた。母がいる事でわたしの神経の配り方がさすがにいつもと異なっている。しかし、心配なのは姉、薫のことだった。ヨーロッパも殆ど来た事がない上、普段から割と呑気でお気楽な性格の姉が、スペインでスリやかっぱらいのターゲットにならないよう、わたしはとても気を配ったのだ。事前にも色々スペインかっぱらい事情を詳しくメールし、歩きやすい服装で、カバンはナナメがけ、ブランド物所持禁止令を敷いたのだった。能天気な薫はそれでも「ミュールはダメ?」とか「ヴィトンの持ちやすいポーチがあるのだけどそれもダメ?」などと電話でわたしに言って来ており、その度にわたしの頭に血が上ったものだった。確かに南米で数年間を過ごしたわたしは被害妄想狂の気があるし、カツオくんも一度マドリードで子供達のスリ軍団に取り囲まれた事があった為、我々の用心深さも度が過ぎると言えなくもないが…

マドリードに到着した翌朝、プラド美術館に向かう。わたしは体調がすぐれずホテルで休ませてもらい、カツオくんが二人を案内することにする。その3人がホテルから出たところで、目の前にキュッと一台の車が停まったのだそうだ。(以下、後で聞いた話である)

車の中にはスーツを来た男が二人。車に乗ったままで彼らは警察を名乗り、警察手帳らしきものをカツオくんに見せた。そしてパスポートと財布の中身の提示を求めた。「地球の歩き方」にそのまま乗っているような現金詐欺の手口である。カツオくんは車に近づきすぎることもなく、ポケットに無造作に入れている現金およそ30ユーロを見せる。パスポートはコピーをぼろいバックに入れているのでごそごそと時間を掛けて探すふりをする。姉、薫はすっかり驚いた様子で、バックをしっかりと抑え、「カツオくん、カツオくん、きっと泥棒よ、気をつけて!」と(日本語で)叫んだそうだ。母はパスポートのコピー見せるの、とカバンからコピーを取り出そうとするのを姉に制止されている。ニセ(と思われる)警官らは「円はないのか」と尋ねるが、カツオくんの「持ってないよー」に諦めたようで、「もう行っていいよ」と告げて車はそのまま立ち去っていった

夕方ホテルに戻った母と姉は、すっかり興奮した様子で口々にこの光景をわたしに語って聞かせたのだ。特に姉には薬が効いた様で、「マドリードはこわ〜い」と緊張することとなった。まあ、初日にして何も盗られることなくこんな経験をしたのは、よいスターティングだったのではないかとカツオくんとわたしは内心思ったのだ。この日はカツオくんの話す英語が生かされたわけだが、中途半端にスペイン語を話すわたしがいなくて却ってよかったのかもしれない

普段から殆ど現金も持ち歩かず、洗いざらしのTシャツにバミューダのズボンにわたしのお古のショルダーバックを持ったカツオくんは、どうみても金持ちの日本人に見えないのに違いない。カツオくんの作戦勝ちである。もっとも、これはスペイン用の洋服ではなく、カツオくんの通常のライフスタイルなのだが。(その2終わり)


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<『月刊・スペイン語あれやこれや』“Español Variopinto, Mensual” No.14              
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水の国日本 編 (その1)    「きれい好きな日本人と無常観」

「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず(
Las aguas del arroyo, que siempre corre, siguen allí pero nunca son las mismas.)」

これは、鴨長明の方丈記の書き出しである。「すべては変わりゆく」「絶対不変のものはない」という無常感がそこには内包されているのだと学校の授業で習った覚えがあるが、同時に日本の河川の特徴をたいへんよく捉えた表現でもある。実際、日本には急峻な山岳部が多いため、そこから発する川の流れも急で、平野部でもかなりの速さで流れているというのはまぎれもない事実だからだ

きらきらと太陽の光を反射して流れる透明な水。川の水はあっという間に流れ去り入れ替わってしまう。今そこにある水はすでに一瞬前の水と同じ水ではない。だから川の水はいつでも清潔だ。人々は大いにその恩恵にあずかって生活をしてきた。その水を飲み、畑を潤した。体を洗い、洗濯をした。ごみも捨てた。そして、過去のいやな出来事も「水に流」せば、心の負荷をおろせるとまで感じたのだ

日本人は、世界一清潔好きな民族だと言われるが、それは日本の川の流れが人と環境をいつも清浄に保ってくれたからに他ならない

一方、世界ではどうなのだろうか。世界の多くの川は上流・下流の高低差が足りず、淀んでいるように見えるものが圧倒的に多いという。例えばインドの「聖なるガンジス川」もそうした川のひとつだ。多くの人が周辺で生活をするこの川の水は不透明でとても汚れている。さらに、聖なる墓でもあるこの川には遺体や遺灰までもが流されるが、その流れはあまりにもゆったり、ゆっくりで、すぐには流れ去らず、そこにとどまってしまう。底にはヘドロ、水面には大量の浮遊物。そんな川のあり方がごくあたりまえの彼らが日本人の清潔感覚を知ったら、間違いなく行き過ぎで理解不能だと思うだろう

日本は水が豊富にあるばかりでなく、その器である水体のありようが違う。日本人がきれい好きなのは日本の清浄な水の姿が映し出されたものなのだ

長明が「行く川の流れ」に見た「無常感」は、同じく中世に書かれた「所行無常」「盛者必衰」をうたった「平家物語」にも顕著である。もとより日本人の中にあった無常観は中世という混乱期の中でますますその色あいを強めたにちがいない

一見何の関係もなさそうな「無常観」と「清潔観」が、根っこのところでしっかりとつながっている

気候風土が生んだこうした特有の性質は、我々日本人の血の中に脈々と受け継がれ、数々の固有の文化を生んできたのだ

さて、場面は変わって
スペインのニャンコと我らが海ちゃんの会話:

スペインのニャンコ:
いい湯だったにゃ〜 海ちゃんもひと風呂浴びたら?
¡Ay qué gusto me ha dado! ¿No quieres bañarte tú, Umi-chan?

海ちゃん:
いいにおい。僕も一風呂あびて水もしたたるいい男になるのにゃ
¡Hueles a tierra mojada! Voy a bañarme y me pondré superguapo.

海ちゃん:ガ━━(゚Д゚;)━━━ン
ひどい!お湯がにゃい!スペインのニャンコめ!お風呂のお湯をぬいちゃうなんて、ありえにゃ〜い!(>0<)
¡Dios mío, no me lo puedo creer! !No hay agua!!!
!Eh, tú! ¡Ñanco de España, vaciaste tú la bañera! ¡No puede seeeeerrrrrr!!!!!!!!!!!!

スペインのニャンコ:(゚__ ゚i)タラー・
えっ!日本人は清潔好きなのに、みんなで同じお湯につかるなんて、ありえにゃ〜い!(>0<)
No me digas. No puedo creerlo. Siendo japonés, que a vosotros os gusta tanto estar limpios e higiénicos, ¿cómo es posible que os bañéis en la misma agua?
¿? ¿?
Gatito Umi-chan

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             スペインの慣用句 == Serie II -40 == 馬耳東風 第二編の四十
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さてさて、キーワードを何にしようかと悩みに悩んだ結果、非常に姑息な方法を思いついた。今回で40回目の掲載になるわけだから、アイデアも尽きてくるわけで、その辺りはお許し頂きたい。さて、それでその姑息な方法とは?それは、「c」で始まる単語を拾っていくという方法だ。アルファベット順なら「a」からなのだが、aやbは結構少ない。そこで「c」は順番からもまた慣用句の数としてもかなり多い部類に属する文字なので「c」から始めることにした。この方法ならばこの後もあまり心配しなくてすみかもしれない

1. 『cabo suelto』
    「cabo」は何かの先端である。したがって、陸地の先端は「岬」なので、スペイン語でも「cabo」という。スペイン語を学び始めて割に早い段階で出てくる熟語に「al cabo de(=〜の後で)」がある。「岬」よりも先に学ぶ人もいるかも知れない名詞だ。一方「suelto」は動詞(soltar=放つ・放す)の過去分詞形であると同時に、当然のことながら形容詞だ。つまり、「放たれた(何かの)端」がこの慣用句の意味になるのだが、そのままでは脳もなければ、なんら面白くもない。「放たれた」と訳したが、これは、過去分詞形動詞が受身となって形容詞になっているからだ。そう考えれば、「放たれた」は決して「鼻垂れた」ではなく、「放置された状態にあるもの」であることが分かる。つまり、何等かの先端が放置されたままの状態であるわけだが、そこはやはり慣用句なのでそのままずばりの意味ではなく、『未決済(未解決)の事項』となるわけだ

        例) La trama de esta novela está mal desarrollada; deja muchos cabos sueltos.
            (この小説の筋の運び方は良くないよ。だって物事を解決せずにドンドンと話を進めていくんだから)

2. 『abrir calle』
    「abrir puerta」が扉を開けるだから、『通りを開ける』あるいは『道を開く』となるのだろうか?「なるほど。それならば、この慣用句は簡単そうだ。すべてがこうあってほしいものだ」と考えるのが素人考えであり、「慣用句というのはそうは問屋が卸さないから慣用句なのである」と考えるのも、今度は穿った考えなのかも知れない。「いったいどっち!!」とイライラしている読者もおられるかも知れない。実はその両方をミックスしたような意味だって存在するわけだ。モーゼではないのだから、そう簡単には海に通り道を作ったりは出来ない。しかし、誰だって、特に人口の密集している都会に住む人ならばきっと経験もあるだろう。大勢の人を『かき分けて道を開』いたことが

        例) Los vecinos, orgullosos de tener un héroe entre los suyos, le abrieron calle de honor, arrojando a su paso flores     y exclamaciones de júbilo.
            (近所の人は、ご近所さんから英雄が出たことを大いに誇りに思い、敬意を表して道を開け、彼の行進に花を撒き歓喜の声を浴びせた)

3. 『caer en cama / estar en (guardar) cama』
4. 『hacerle (a uno) la cama』
    3の慣用句では前置詞が実に重要な役目をしている。前置詞が存在しない言語を持つ我々にはなかなか理解し難い。「前置詞。されど前置詞」だ。この句に「en」がなければまったく違う意味になる。ベッド自体が倒れることになるからだ。もっとも、ベッドが自分で勝手に「倒れる・落ちる」のか?誰かに「倒される・落とされる」のか?については、スペイン語を1年くらい勉強した人ならよく分かっていることだろう。ところが、スペイン語というのは本当に一筋縄ではいかない。冠詞の問題だ。何故「caer en la cama」とはならないのか?という疑問も湧いてくる。しかし、実はケース・バイ・ケースで「caer en la cama」も表現可能だ。こんなに短い文章にもかかわらず様々なことを考えさせられる。・・・色々と考えさせられて、4の慣用句に付いてもコメントしなければならないのを忘れていた。意味は単純で、「床に臥す→病の床につく→病気になる」である

    さて4は、3とはうって変わって、単純な間接目的格が付いているのみだ。しかし、これも実に危険である。この間接目的格が付いているか否かで180度意味が変わってしまうからだ。いや、本当はそんな単純なものではない。まあそこが慣用句の慣用句たる所以である。スペースがあまりないので謎解きをしてしまおう。間接目的格がない場合の意味は「床を準備する=ベッドメーキングする」なのだが、ここに上げた慣用句の意味は「裏工作をする」となるから要注意だ

    3の例) Después de las vacaciones cayó en cama aquel chico joven.
            (あの若者はバカンスが終わったら病気になった)
    4の例) Te han hecho la cama y tú no te has dado ni cuenta.
            (罠をかけられたのに、お前ったら、まったく気付いてないんだから)

今回はcamaを使った慣用句を対比させたことでちょっと長くなってしまった。ではまた次回に。ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)


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短文翻訳 2006年05月末更新分 (641-650)
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01. En esta época se celebra en Sapporo un festival de nieve llamado Yuki Matsuri.
          この時期、札幌では「雪祭り」と呼ばれているお祭りが開催されます

02. Taisuke Itagaki formó el primer partido político de Japón, el Partido Liberal.
          板垣退助は日本で最初の政党である「自由党」を結成した

03. Todos dicen, "qué pareja más estupenda", pero yo diría, "qué pareja más estúpida".
          「素敵なカップルね」って皆言っているわ。でもね、私にいわせれば「なんてばかげたカップルかしら」ってところね

04. El partido gobernante que puede disolver la c?mara y convocar las elecciones pierde apoyo popular cada vez que hay un sondeo.
          国会を解散して選挙に打って出ることが出来る政府与党は、調査の度に支持率が低下しています

05. Mira como tengo la carne de gallina. ¿Te parece poco?
        この鳥肌みてよ。それでもどおってことないって言うの?

06. Para llegar al paraíso donde ya no hay que reencarnarse uno debe practicar estrictamente los mandatos y llegar a la iluminación espiritual.
            もう生まれ変わる必要のない楽園に行き着くためには、厳密に戒をまもり悟りの境地に到達しなければならない

07. Nosotros los terrestres no sabemos por qué y para qué estamos aquí en la Tierra.
          私たち地球人はなぜ、そして何のためにこの地球にいるのかを知らない

08. El entonces Primer Ministro, Kakuei Tanaka, consiguió reanudar las relaciones diplomáticas con China en 1972.
            当時の首相田中角栄は中国との国交を1972年に再開することに成功した

09. A) En 1972 Okinawa fue devuelta completamente a Japón.
       A) 1972年に沖縄は全面的に日本に返還された

10. B) Okinawa fue devuelta a Japón en 1972 por completo.
        B) 1972年に沖縄は全面的に日本に返還された

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