( ^-^)/( ^-^)/  祝!! 塾maga発刊10周年 第120号 特別記念号  \(^-^ )\(^-^ )
 
お陰様をもちまして「塾maga」はめでたく「10周年(120号)を達成」することができました
これもひとえに「塾maga」をご愛読下さる皆様方のご協力とご支援のたまものと、スタッフ一同、衷心より御礼申し上げます
<<(_ _)>>
今後とも「塾maga」を何卒よろしくお願い申し上げます
そこで、精一杯の感謝の気持ちを込め、以下にとってもカラフルで楽しいそして大変お得な企画を盛りだくさんご用意してみました

\_(^◇^)_/  10周年だから10の記念行事&豪華賞品などが当たる  \_(^◇^)_/
( ^_^)/  記念プレゼント&記念キャンペーンを実施しま〜〜す!!  
\(^_^ )

       
その1) オリジナル短編を公開

読みたい

 塾生の短編小説「Waltz In BLACK」を塾magaにて連載します!!
その2) 塾HP新ページ開設

読みたい

 塾生の研究「Japón さんと支倉さん」を塾のHP上で掲載します!!
その3) 我こそはFotoコンテスト

送りたい

 最も「ちゃん」らしい猫ちゃんの写真を送って下さ〜〜〜い 優勝者には豪華猫グッズプレゼント!!(参加者全員にも猫グッズが)
その4) 記念クイズ その1

応募したい

 正解者の中から抽選にて2,625円相当のスペイン学習者必携書籍を5名様にプレゼント!!
その5) お友達紹介キャンペーン

紹介してもいい

 お友達が入塾すれば、紹介した塾生にも、超!!お得な経済的メリットが発生!!
その6) Regalo CP-1

受講したい

 期間中入塾者の中から抽選にてプライベート・レッスン券(権)を3名様にプレゼント!!
    (大変申し訳ございません。こちらは通学塾入塾者のみが対象です。ご了承下さい)
その7) Regalo CP-2
その8) Regalo CP-3
その9) 記念クイズ その2

応募したい

 "Nueva Gramática de la Lengua Española (Manual)"が当たっちゃうのだ!!
その10) Nuevo lema

知りたい

  もうご存じの方もおられるかも知れませんねぇ
       
 
の年に10周年が来て嬉しい〜
Fundado en 1995
日 西 翻 訳 研 究 塾
Instituto de Traducciones de Tokio
☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆
☆                                                                                                            ☆
☆                                                                                                      ☆
☆                           
 「塾maga」 Año X No. 120  (10月 号) 2010/10/30                              ☆
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==== 初めて日西翻訳研究塾の「塾maga」を受信された方へ ====
『塾maga』は、日西翻訳通訳研究塾 (Instituto de Traducciones de Tokio))が、スペイン語学習者のためのお役立ち情報として、小塾のお知らせも含め、毎月末に定期的に配信する『無料メール・マガジン(「特定電子メールの送信の適正化等に関する法」に則った、特定電子メール)』です
・ 『塾maga』の受信者は、塾関係者、ならびに、小塾に何等かのお申し込み等をして頂いた方々にのみ配信しております
お願い!! インターネット上の無料メール・アドレスをご使用の方は、塾magaを正しく受信していただくためにも、e-yaku@gol.comを信頼のおけるメールとしてご登録していただきますようお願い申し上げます
 
・ バックナンバーの配信サービスは行っておりません。主要な「読み物シリーズは、HP上で公開しておりますのでそちらをご覧下さい。また、過去すべての塾magaもHP上でお読み頂けます
・ 毎年夏の期間中は7・8月号の合併号として8月末に配信致します
・ Apple製のPCをご使用の場合、メール内リンク(「すぐ読む」等)が機能しない場合がありますのでご了承下さい

アドレスもお知らせ下さい

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        今月号の目次
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読み物 Crónica ↓すぐ読む↓   スペイン歌曲の歌い手「谷 めぐみ」の "Hola! バルセロナ"(En descanso)
Chiste ↓すぐ読む↓  「スペイン語と日本語を駆使した言葉遊び」(Chistes de mi tío Chistu -42-)
海ちゃん ↓すぐ読む↓  ちゃん シーズン II (猫の額)(海ちゃんのスペイン語広場) その19(対訳読み物)
スペインの慣用句 ↓すぐ読む↓  Serie III -220-
短文翻訳 ↓すぐ読む↓  2010年10月末更新分(No.1171-1180)
Fe de erratas ↓すぐ読む↓  今回 はありました <<(_ _)

  ■ ホーム・ページの更新情報  ■
2010年10月末の主な更新は以下の各ページです。ご確認下さい

今月の短文翻訳』(2010年10月分を新規掲載)

 西和対訳読み物 海ちゃんシリーズ シーズン-II』(「その07」を追加)

西和対象過去の短文翻訳』(2010年09月分を追加)

 『スペインの慣用句』(「その73」を追加)

Hola!バルセロナ』(その19)

 『ネット上の「塾maga」』(毎月前号を追加)

Chistes de mi tío Chistu』(その19)

 『スペイン語圏関係の新刊本紹介』(随時更新中)

谷 めぐみのHP』(随時更新中)

 

e-Tenの「よくある質問集」』(スペイン語学習者の駆け込み寺も随時更新中です!悩みの相談室」)

その他常にネット上の情報は最新情報に更新していますので、この点ご了解下さい
念のためにあなたのPCのブラウザの「更新ボタン」を押してネ!!最新ページが見られます

(1)
 
 
=== キャンペーンその1 ===
 2010年5月の塾号誌上にてご紹介した「yossieさん」の短編小説「Waltz_In_BLACK」を、塾maga10周年を記念し、10回にわたって塾magaにて連載します!!

 yossieさんは、小塾に通学されて9年目になる熱心な塾生さんですが、「インテル入ってる?」の「あの」インテル社が公募したネット上での小説家の登竜門サイトにて見事その作品が認められた、セミプロの小説家です
 しかし、こうして公に認められるまでには並々ならぬ努力もされて来ました。自費出版での作品数は既に10を超えています
 前述の受賞作品が実はこの「
Waltz In BLACK」の第一話なのです
 そして、なんと、塾
maga10周年達成を記念し、その第二話も塾magaにて公開して下さいます
 とっても不思議で、しかし実にほのぼのと、かつ、幻想的に描かれたこの「掌編童話」は、まったく独自の世界にあなたを誘います
 今号がその第1回目です
 さぁー、これからの10ヶ月間、塾magaの発行が待ち遠しくなりますよ〜〜

 最後になりましたが、今回の塾maga10周年記念行事のためにこの作品をご提供して下さったyossieさんにこの場を借りまして改めて感謝申し上げます
 
 
 
=== キャンペーンその3 ===
ニャンこそは「海ちゃん」にゃん!!

 塾magaで大人気の塾のマスコット「海ちゃん」のイメージに最も近い!!と思われる本物の猫ちゃんの写真を送って下さい
 海ちゃんと
Mariañoが厳正に審査をし、最も「海ちゃん」らしい!!猫ちゃんの写真と認定された方一名様(その猫ちゃんにではなく)に、豪華猫グッズ(3,000円相当)をプレゼント!!します    一例:クリック

参加者全員に「もれなく」以下のような ちょっとした猫グッズをプレゼントするにゃ!

 

 

これそのもの→

←ではないかもにゃ

参加するだけでこれに相当する

ような賞品がもらえるのなら…

優勝すれば…

11月末発表(只今吟味中)
 応募方法:
 『郵便番号・住所・送付者の氏名・猫名』を書いて電子メールに写真を添付しこちらまでお送り下さい(お一人様一匹分の写真)
 締め切り:2010年12月31日
 当選者の発表は発送をもって代えさせて頂きます
 塾生をはじめとする塾関係者の方々もこぞってご応募下さい

 
 
 
=== キャンペーンその5 ===
お友達紹介キャンペーン:「コミ活」
「通学」或いは「e-Ten」かのいずれかのコースにお友達が入塾されますと、両者(tanto a presentadores como a presentados)に大きな経済的メリットが発生します!!
紹介者の資格:
1)現役塾生(通学・e-Tenを問いません)
2)休塾生(通学・e-Tenを問いません)
特典は、紹介者である塾生自体の現状(通学・通信・休塾等々)や、新規入塾者が登録される講座等々によって異なりますのでやや複雑です
 でもご安心下さい:

 ココをクリック して頂くと、特典などを確認して頂けます
 或いは、入塾者が入塾手続きを開始される前に、両者からその旨をお知らせ頂ければ、特典の具体的な内容(金額)やその享受方法などを各々にお知らせ致します
 本キャンペーンに限り、特段の期間指定は致しませんが、来学年度開始以降に特典の内容に変更が生じる場合はありますのでご了承下さい(変更しない場合もありますが…)
 
 

=== キャンペーンその2 ===
 元通学塾生で現在は「e-Ten」にて熱心に学び続けている池田朋子さんの研究論文を、塾magaが10周年(120号)を向かえたことを記念し、塾のHP上にて掲載 して頂くことになりました

 「独眼竜政宗」こと仙台藩主「伊達政宗」の命によって「慶長遣欧使節団」として、太平洋を渡り現在のメキシコに到着。その後、さらに大西洋を渡り、スペインに。Felipe III に謁見し、ローマに赴いた「支倉常長」の一行の中には多くのキリシタンがいました
 彼らの一部は、支倉と共に日本には帰国せず、スペインに残ったのです
 そのスペインの地には「
Japón=日本」なる苗字が存在します
 彼ら
Japón姓をもつ集団は、アンダルシーアの「Coria del Río」と言う町に集中して住んでいます
 その町は、支倉一行が長期滞在した地だったのです
 その謎を追う研究をされたのが池田さんです
 そして、この研究を、塾サイトのために「
Japónさんと支倉さん」なる新たなるタイトルを付けるのみならず、読みやすい旅行記風に書き直して下さいました
この場を借りまして御礼申し上げます

Japón さんと支倉さん」のページにはココからアクセス

 現在はまだ4ページだけですが、これからドンドンと増殖させていきます
 乞うご期待!!
 
 
 
=== キャンペーンその4 ===

塾maga10周年達成記念 クイズ〜  その1


 お陰様で、塾magaは、2010年10月末をもちまして『120号(満10年)』を迎えることができました
 これもひとえに読者のみなさまのご支援とご協力の賜物と、関係者一同、心より感謝申し上げます
 さてそこで問題その1です:
 
magaの第50号(満5周年)は何年何月に向かえていたのでしょうか?
 応募方法:
 『郵便番号・住所・氏名・正解』を書き、電子メールをこちらまでお送り下さい
 締め切り:2010年12月31日
 ヒントはこちら
 抽選で2,625円相当の書籍を「なんと言うことでしょう!!5名もの方に」プレゼント!!
 プレゼント書籍情報はこちら
 当選者の発表は発送をもって代えさせて頂きます

 塾生をはじめとする塾関係者の方々もこぞってご応募下さい
 
 
 
=== キャンペーンその6・7・8 ===
専任講師のプライベート・レッスンをプレゼント!!

 対象期間中に通学塾に入塾された方の中から抽選にて 、以下の各専任講師との「わがままプライベート・レッスン(授業内容自由)」をプレゼントいたします。レッスン時間は1時間のみです。それ以上のレッスン時間をご希望の場合は「差額のみのお支払いでOK」です
Regalo CP-1 ミゲス先生のプライベート・レッスン券(権)を1名様にプレゼント!!
Regalo CP-2 サンチェス先生のプライベート・レッスン券(権)を1名様にプレゼント!!
Regalo CP-3塾頭のプライベート・レッスン券(権)を1名様にプレゼント!!
対象期間と対象者: 2010年11月1日〜2011年01月31日に「キャンペーンその5以外」の方法で通学塾に入塾された方
注:  1)レッスンの日程や時間帯は、塾生と講師の都合調整の上設定致します
 2)対象者は特にこのための応募をする必要はありません
 3)抽選は2011年02月に実施します。よって、例えば今年11月に入塾された方にはそれまでの間 しばらくお待ち頂くことになりますがご了承下さい
 4)あくまでも抽選ですので、必ずしもお望みの講師とのレッスンが当たるとは限りませんので、この点も併せてご承知置き下さい
 5)当選者の発表はご本人に直接お伝え致します
 
 

=== キャンペーンその9 ===

塾maga10周年達成記念 クイズ〜  その2


 お陰様で、塾magaは、2010年10月末をもちまして『120号(満10年)』を迎えることができました
 これもひとえに読者のみなさまのご支援とご協力の賜物と、関係者一同、心より感謝申し上げます
 さてそこで問題その2です:
 右隣のキャンペーンその10において新キャッチ・コピー
を公表しましたが、以前にもキャッチ・コピーは当然ありました。
内二つは現在も使用中『あなたの知的興味をくすぐるスペイン語と日本語を研究する塾』と『誠実さがモットーのスペイン語学校』です
     では、あと一つの、現在は使用していないキャッチ・フレーズは何でしょう?

 (ちょっと難しいかな?)
 でも大丈夫!この下にヒントがあるヨ
 応募方法:
 『郵便番号・住所・氏名・解答』を書き、電子メールを
こちらまでお送り下さい
 締め切り:2010年12月31日
 ヒント とっても懐かしいものに遭遇されることでしょう
 「なんと言うことでしょう」以下の豪華賞品 が抽選にて1名様にあたります!!

 "Nueva Gramática de la Lengua Española (Manual)"
 当選者の発表は発送をもって代えさせて頂きます
 塾生をはじめとする関係者の方々もこぞってご応募下さい

 
 

=== キャンペーンその10 ===

塾の新しいキャッチ・コピーができました


 10月に入ってから、何らかのメールを塾から受信した方の中には、きっと、「おや?このスペイン語の文は何だろう?新しい短文だろうか?」などと不思議に思われた方もおいでになるかも知れません
 そうなのです。既にもう新キャッチ・コピーの使用を開始しております
 しかしながら、正式のお披露目はこの記念号で、になります
 "Sonríe y mejora tu idioma."
 これが「キャッチ・コピー」なのですが、実のところこれは簡易版です
 そう!そうなのです。実は、正式かつもっと長〜〜い「新キャッチ・コピー」なるものも作っちゃいましたヨ〜
 そしてその長〜〜い「新キャッチ・コピー」を音声で聞いて頂けるようにしてみました
 HP上のどこかのページでも聞いていただけますが、塾
maga読者の皆様には、今回、特別にこの場でも聞いて頂けるように設定致しました
 この下のスピーカーのアイコンを1回クリックしてみて下さい
 なお、Windows以外のOSでは音声が作動しない場合がありますのでご容赦下さい
 
 
 

"Waltz In BLACK" Autora: yossie  No.01
 

.第一話『面』
..その1
「セル面には、売り方のこつってのがありましてねェ」
 参道の入り口に陣取った面売りの男が、先程から彼の店の前に足を止めて面を眺めている客に、声をかけた。持ち込んだアセチレン灯の赤い光に照らされ、たくさんの面が物言わぬまま、光と影の中に並んでいる。
鄙びた山間の小さな村の祭りではあるが、それなりに賑わっている。終戦と言い変えた敗戦からも、もう7、8年が経った。他国の戦争の特需もあり、都会も田舎も、だんだんと活力を取り戻してきている……、そんな時代である。
 声をかけた相手は、三十路ばかりの、色の白い男だ。縁日の面など、子供相手の商売と決まっていようし、通り掛かった大人が一人で、それも男なら、子供への土産とも考えにくい。客にはならぬと見て、退屈しのぎに話しかけたのだろう。
 たかが縁日の出店でも、歴然たる地位の差というものは存在する。力のある者ほど、参道の奥に店を構える。入り口付近にいるということは、まだ商売に慣れぬ新参者かも知れない。とはいえ、口調は歯切れのよい、怪しげな香具師(やし)言葉だ。
「ほう、そういうものなのか。ところで今、何と言ったのかな? このお面のことかい?」
「ああ、うっかりしとりました。セルロイドの面で、てきやはセル面って呼ぶんでさァ」
「面白いね。で、先程の話を教えておくれ。こつというのは?」
「あははは、まあ、大したこっちゃねえんですが。子連れのお客が通ったらね、子供の方に声をかけて気を引いて、面を掛けさせちまうんでさ。そしたらもう、子供はそれが欲しくてたまらん訳で。でまた、こっちは元より値札もつけてねえ。多少高くたって、絶対、言い値で売れるってね」
「それは……。商売上手なのか、悪どいのか、わからないな」
「まァ、あたし等の生活の知恵でさ。……おっ、坊、どれか欲しい面があるかえ?」
 いつのまにかそこにいた子供に気づき、面売りは商売に戻る。粗末ではあるが小ざっぱりした身なりに、頭を丸く刈り上げた。五歳ほどの男の子だった。
「……きつね」
「おきつねさんか。あいよ」
 子供はまだ買うとも何とも言っていないのに、面売りは勝手に、顔にかぶせてしまう。
「お父っつあんか、おっ母さんと一緒に来たのかえ?」
「おとうさん」
「おお、そうか。呼んどいで。よく似合ってるから、きっと買ってくれらァ」
 面売りは調子良く、子供の背を押す。そのとき、先程の男が、渋い顔で話に加わった。
「……。私の子だよ」
「あ……、ええと、はははっ」
 面売りは絶句し、笑って誤魔化す。
「君も商売だろうし、今更取り上げるのも酷だ。買い求めるのは吝(やぶさ)かではないが……、ここは是非、常識的な定価で頼むよ」
「へーい」
 思うようには吹っかけられなかったが、取り敢えずは普通に商売ができた、と喜ぶべきなのだろう。代金を受け取った面売りはそう考え直し、お愛想代わりにまた男に話しかける。
「お客さんは、この辺の人じゃないやね。やっぱり、東京あたりから越して来なさったんですかえ?空襲に遭われたとか」
「……うん、まあ、似たようなものかな。繰り上げ卒業で召集されたんだが、肺に影があるとか何とかで返された。名誉の負傷ならともかく、病気で送還されたなんて、恥かしい話だね」
「何をおっしゃる。御国のために働かれたんだ。堂々としてなさるがいい」
「その後は、気候のいいこちらを勧められて転地療養のはずが、居座ってるって訳さ。いつの間にか、この子まで出来てしまった」
「当地でご新造(しんぞ)さんを見つけなさった、ってことですな。へえ、ご馳走さまで。ところで、ご商売は何をなさってるんです? 失礼だがその風体(なり)じゃあ、畑仕事ができなさるとも思えませんや」
 日にも焼けておらず、腕にも大して筋肉はついていない。身体を使う仕事ではないのは、一目見ただけでもわかる。
「詰まらない文章を書いては、東京に送っているよ。有り難いことに、昔の伝手をたどって、拾って貰ってる」
「ご謙遜だねェ。さぞ、名のある先生に違いねえんでさ」
「面売りの君の『生活の知恵』に引っかかるくらいの、偉い偉い先生さ」
「こいつは参ったなァー、ははははっ」
 面売りは頭をかき、先程から大人しく立っている子供に目をやる。生まれながらの田舎の子と違って、躾も良く物静かなのだろうか。大人の話に割り込んでくることもなく、どこかへ行ってしまう訳でもない。彼にかぶせられた狐の面を顔につけたまま、何を考えているものか、遠くを見ているようだ。
「どうしたい、坊」
 声に応えて、すっと顔を上げるが、無言のままだ。面売りは何故か、腰が退けてしまう。
「本物の子ぎつねさん、みたいだねえ」
 気味(きび)が悪いや。そう言いたいくらいだが、さすがに、買ってくれた客の子供だ。それは口にできない。
「そうだね。存外、そうかもしれないよ」
「せ、先生……、からかいなすっちゃ、いけませんぜ。第一、ご自分のお子さんで……」
「うん。だからこそ、よく知ってるんだけどね」
 どこまでも落ち着いて、口元には、穏やかな笑みさえも含んでいる。だが、それすらも今は何故か恐ろしい。この男は、普通の人間のはずだ。東京者(もん)の大学出だから、思わせぶりな態度だし、喋り方も嫌味たらしく聞こえるだけだ……、と思う。それともまさか、この山の眷族を従えている、妖物(ばけもん)の親玉だろうか……?
 ぞくりと面売りの背筋が凍り、冷や汗が一筋流れた。何か言いたいが、喉がからからに乾いて、声が出ない。
「どうしたんだい? お喋りが、君の仕事だろう?職務怠慢だよ」
「へ、へえ……。あのう……、先生は……」
「何だい」
 本当に人間ですか、とも聞けない。自分から切り出しておいて、面売りは言葉に詰まってしまった。
(つづく)
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(6)

快調!!Hola! バルセロナ  (谷 めぐみの歌修行) 作:谷 めぐみ No.
 

バックNoはここから


今月と来月は都合によりお休みさせて頂きます。あしからず
(つづく)
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(6)

¿ ¿ ¿ ¿ ¿ ¿ ¿ スペイン語を駆使した言葉遊びのコーナー ? ? ? ? ? ? ? =42=
 

バックNoはここから

  En un club de Karaoke:
A:    Oye, canta tú.
B    Yo no canto.
A    ¿Por qué no cantas?
B    Porque no soy de Kanto si no de Kansai.
A    ¿¿…??
     
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(7)

=== 海ちゃんとマリアーニョの猫の額スペイン語広場 === (シーズ ン-II)
Rincón del Español Variopinto de Umichan y Mariaño
 (19) - Temporada II - 
 

Temporada I

"Poisson", "poison" y "boisson"
魚と毒と飲み物
Temporada II
Mariaño: ¡Uf, uf, uf...! ¡Qué calor hace! ¡No lo soporto más!
マリアーニョ:ふぅ、ふぅ、ふぅ!なんて暑いのにゃ!もう、我慢できにゃい!

Umi-chan:

Aún sigues diciendo lo mismo desde agosto.
海ちゃん:君は8月からずっと同じこと言ってるにぇ
Mariaño: Ya lo sé. Es la fuerza de la costumbre. Y además acabo de bañarme en la bañera con el agua bien calentita. … glup, glup, glup … (tomando un refresco)
わかってるにゃ。つい癖になっちゃってにゃ。それに、僕ちゃん、あったかいお風呂からあがったばかりなのにゃ。 … ゴクゴクゴク … (冷たいドリンクを飲みながら)

Umi-chan:

¿No detestabas meterte en el agua? ¿No decías que eras un gato ortodoxo?
海ちゃん:水につかるのは嫌いなんじゃなかったにょ?君は正統派の猫だからとか言ってなかった?
Mariaño: Es que entiendo francés. No me gusta el agua donde hay peces. Porque en francés la palabra "pez (poisson)" es muy parecida a la palabra "veneno (poison)". Pero tú, por ejemplo, puedes bañarte ingenua y felizmente con los peces ya que no entiendes francés. Sé que no va a pasar nada nadando con ellos. Pero mi conocimiento de francés me impide hacerlo.
マリアーニョ:僕ちゃんはフランス語もわかるのにぇ。魚がいる水は好きじゃないにょ。フランス語では、「魚(ポワソン)」という単語は「毒(ポワゾン)」と言う単語にとても似ているにぇ。でも、例えば君は、フランス語はわからないので、無邪気にも楽しくお魚といっしょに泳げるわけにょ。お魚と一緒に泳いでも大丈夫だってわかっているけど、僕ちゃんはフランス語がわかるせいでダメにぇ
Umi-chan: La pijotería de este gato español me da la murga. Pues, si es así, déjate de tomar "bebidas (boisson)".
海ちゃん:なんかイヤミなスペイン猫だにゃぁ。だったら、飲む(ボワソン)のもやめればいいのに
Director: ¡Bravo, Umi-chan! ¡Qué inteligente eres!
塾頭:海ちゃん!す、すごい教養!!
Umi-chan: ¡Toma ya!
海ちゃん:えへん!
 
今月のポイント:
(1) el agua bien calentita:縮小形(示小辞)にすることで単にagua calienteと言うよりも心地良さが伝わってきますね。aguaは単数形の場合には男性形の定冠詞になるのだけれど、品詞としてはあくまでも女性形なので、形容詞の性には気を付けてね
(2) por ejemplo:ここでは「君だけじゃないんだけどにゃ…」という意味あいを出すために入れました
(3) ingenua y felizmente:今さら言うこともないかもしれないけど、副詞を二つ以上つなげるときは、最後の副詞以外は女性形になってmenteも省略しますよね
(4) La pijotería de este gato español me da la murga:直訳すると「このスペイン猫のばかばかしさが僕を困らせる」なんだけど、これじゃお友達同士の会話らしくないので意訳?超訳 ?してしまいました
(5) ¡Toma ya!:「どう?僕偉いでしょう」っと威張ったりするときに「エッヘン」なんて言ったりしますよね。スペイン語人はいつでも威張っているからなのかどうか知らないけれど、この「エッヘン」にピッタリくるスペイン語がないのです。そこで、「それ見ろ!」とか「どうだ。参ったか!」と言うような場面で表現されるこのスペイン語をあててみました
(6) 文中のフランス語:[poisson]ポワソン=魚[peces][poison]ポワゾン=毒[veneno][boisson]ボワソン=飲み物[bebida]
でわ、またにゃっ つづく… (Continuará)
↑目次に戻る↑
(8)

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スペインの慣用句 == 220 ==

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バックNoはここから

今回の慣用句はやや微妙なニュアンスを含意した[hacer el indio]を取り上げてしまった。「しまった」というのは、なにも、「しまった!」と後悔しているわけではないが、この慣用句には、日本語の辞書などで「軽蔑語」と注意書きがある。しかしながら、それはなにも[indio]=インディアン、つまりアメリカン・インディアンのことだが、彼らを軽蔑する言葉・慣用句という分けではないことを申し上げたくて敢えてこの慣用句を扱うことにしたわけだ
昨今は、放送禁止用語だの、差別用語などに注意を払わねば後で何を言われるか分からない時代だ。実に嫌な時代になったものだ。ある言葉が差別や区別を示唆するためにのみ作られた言葉であるならまだしも、元来「そうした用語」を使用する人自身に、その対象者を差別する気持ちがあるのかないのか?が問題なのであって、「そうした用語」自体には悪気もなければ罪もなく、「単語」を差別的だとするのはおかしい。差別用語に分類すること自体、或いは換言するならば、「言葉に罪を着せて自分は善人振る」こと、或いはその発想や心そのものが差別と言えないだろうか
さて話の筋を戻そう。確かにこの「インディアンをする」と言う表現の基となるのは、インディアンが踊る様を見た旧大陸の人間の発想だ。欧州のダンスからは想像もつかない、見るからに「滑稽な」踊りに見えたのだろう。だからといってインディアンを軽蔑してこの慣用句が使用されるわけではない。あくまでも、『こっけい(ばか・無責任)なことをする』人をこう表現しているだけなのだが、確かに使用するに当たって抵抗感がないとは言えない

   例-1) Cuando está contenta siempre nuestra hija hace el indio para que nos riamos.
      (娘は、何か嬉しいことがあった時、私たちを笑わせようと、いつもおどけてみせるのよね)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)
 ↑目次に戻る↑
(9)


今月の短文翻訳
(1171-1180) 2010年10月末更新分はこちらでも見ることができます
 

バックNoはここから

1171 1) Al tocar las campanas que indicaban las siete menos cinco, prendieron fuego a todos los fuegos artificiales y así comenzó la fiesta.
    6時55分を知らせる鐘が鳴ったその時、すべての花火に火が付けられ、こうして祭りが始まりました
1172 2) Al tocar las campanas indicando las siete menos cinco, prendieron fuego a todos los fuegos artificiales y así comenzó la fiesta.
    6時55分を知らせる鐘が鳴ったその時、すべての花火に火が付けられ、こうして祭りが始まりました
1173 3) Al tocar las campanas como anuncio de las siete menos cinco, prendieron fuego a todos los fuegos artificiales y así comenzó la fiesta.
    6時55分を知らせる鐘として鐘が鳴ったその時、すべての花火に火が付けられ、こうして祭りが始まりました
1174 ¿A qué hora salís a la calle para pasear esta noche? Vamos a salir a las doce menos cuarto.
    君たちは今夜何時に散歩に行くの? 私たちは11時45分に出かけるつもりです
1175 1) La mayoría de los incendios en los montes de Rusia eran causados por una ola de calor que azotó a aquel país.
    ロシアで起きた山火事の多くは、あの国を襲った熱波が引き起こしたものであった
1176 2) La mayor incendio en la historia de Rusia causado por una ola de calor destrozó a muchas ciudades.
    熱波によって引き起こされたロシア史上最悪の火事は多くの町を崩壊させた
1177 1) Algunos estados de la India impiden que los padres con más de dos hijos sean candidatos a los concejos municipales.
    インドの一部の州は、2人以上の子を持つ親が地方議会議員に立候補することを禁止している
1178 2) Algunos estados de la India anuncian que los padres con menos de dos hijos pueden ser candidatos a los concejos municipales.
    インドの一部の州は、2人以下の子を持つ親は地方議会議員に立候補することができると発表した
1179 3)Algunos estados de la India impiden tener a los padres más de dos hijos por familia.
    インドの一部の州は、親たちに、一家族2人以上の子を持つことを禁止している
1180 ¿Aquellas ocho flores son suyas?
    あれらの8本の花はあなた方のですか?

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(10)

=== FE DE ERRATAS  <<(_ _)>> ===


前号はとりあえずなにもありませんでした
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