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Instituto de Traducciones de Tokio |
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ここは日西翻訳研究塾ホームページ「スペインの慣用句」のNo.65のページです |
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Monólogo de un pasota
第三編 『スペインの慣用句』
(No.65)(慣用句番号:205) |
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今回は『tener la sartén por el mango』を見てみよう
「フライパンを柄のとことで持つ」というのが直訳。慣用句シリーズをずっと愛読されている諸君なら、直訳そのままの意味ではない別の意味があることくらいはすでにお察しの通りである。そうでなければ慣用句ではないし、ましてやここで紹介するはずもないからだ
フライパンは火にかけなければ柄の部分だろうがどの部分でも自由に持てる。火にかけたフライパンならば、誰に言われなくても誰もが柄の部分を持つ。そんな当たり前のこと…。ン?と言うことは、当然のこと・当然のこと、という意味なのだろうか?と浅知恵を働かせてみるが、慣用句というのはそれほど簡単なものではない。AB型の人間などほとんどいないスペインでなぜにこうもひねくれた一筋縄ではいかない慣用句なるものが大量に生産されたのか?実に不思議である
因みに、この慣用句、sarténかmangoかいずれの名詞に属する慣用句だと諸君は思われるだろうか?答は、両方である。しかしながら、いずれかというとsarténの方に軍配が上がる。その理由は、これが直接目的語だからである
さて話を本筋に戻そう。料理をするとき、つまりフライパンで炒め物をするときなど、中華料理などでよくフライパンを振っているのを見かけるが、腰がしっかりと入っていなければフライパンを自由に操ることはできない。では、しっかりと腰を入れろ、という意味なのか?と思えばそうでもない。だいたいにおいて、スペイン料理で中華のようにフライパンを振ることはないので、そのような意味には絶対にならない。そうなるとやはり柄の部分がポイントになるのだろう。つまり、この絵をしっかりと握る。ギューとしっかりとね。ギューッと。そうか。柄をしっかりと握ると言うことは、柄をギューじっていれば良いわけだ。これなら日本語の慣用句にもある。「牛耳る」・「主導権を握る」という意味だ。結局は日本語の慣用句にもある慣用句なわけだが、日本の場合は、牛の耳をしっかりと掴む、そうしなければ牛に引かれて善光寺参りに行くことになる
例) Yo no puedo hacer nada, porque es él quien tiene la sartén por el mango.
(彼が主導権を握っているのですから、私にはどうすることもできません)
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla) |
以上は、本塾のメールマガジン『塾maga』2009年05月号(No.103)に掲載されたものです |
これらの読み物は、すべて小塾の関係者が執筆しており、コピーライトは小塾が有しています |
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