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Instituto de Traducciones de Tokio |
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ここは日西翻訳研究塾ホームページ「スペインの慣用句」のNo.70のページです |
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Monólogo de un pasota
第三編 『スペインの慣用句』 (No.70)(慣用句番号:210) |
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今回は『a tiro limpio』という慣用句を取り上げてみよう〜、と思ったのは良いのだが、これが実に厄介な慣用句なのだ。名詞の部分の置き換え可能という特殊性も手伝い、一筋縄でいかない慣用句なのだ、これまで紹介してきた慣用句は、それが故に文句・文言が「おおよそ」決まってのだが、今回の慣用句は、いわゆる慣用句的和訳が付けにくい。名詞の部分の訳語だけを変えればよいではないか、と言った代物ではないのだ。しかも、根底に流れる含意は、当然のことながらその名詞そのものが発する意味が必ず伴うのである。しかしそれを実際に訳出しようとすると、解説付き的な訳(慣用句らしくない)となり、慣用句であって慣用句ではないという大変異質な状況を生じてしまうのである
以上のような特殊性は、スペイン語の辞書・事典類でも、「これだ!」と膝を打てるような説明が付されていなことを見ても明らかで、当然西和辞典ではなおさらである。つまり、スペイン語人自身にも、『一発でビシッと』説明できない慣用句と言うことになる。これまで200以上の慣用句を扱ってきたが、これほど厄介な慣用句は初めてだ。そこで、「もう面倒くさいから止めようか!」とまで思ったほどである しかし、既存の辞書でも分かり易い説明が施されていないからこそ、塾maga読者諸氏に解説すべきではないのか!!とばかり、自分自身を叱咤激励し、この際だから『真正面から思いっきってぶつかり』、粉砕するならして、『潔くパーっと』散っていくのも良いではないか!ここは『一気に』、『ズバー』と、或いは『一挙』に、『グイッ』と、『思いっきりよく』、『正々堂々』と戦えばよいのだ!との思いに至り、以下のように、例文に解説を付けるという特殊なスタイルでご紹介することにした。ポイントは、常に名詞の意味がその根底に存在するものの、その名詞自体を日本語に訳出してしまえば、解説的な訳語・慣用句となってしまい、『一発』で『ビシッと』決められるような、いわゆる慣用句のような訳ができないのである
因みに、“A tiro limpio”というタイトルの映画が数作存在する。これを見ても、この慣用句が、厄介ではあっても、以下にスペイン語人の文化に馴染んでいるかが分かる。なお、その中の一作に、例の大阪育ちで大阪弁を喋るので有名なハリウッドのアクション・スター「スティーブン・セガール」のデビュー20周年記念作品というのもあり、邦題には「弾突」と付けられているが、実に遠からず…の良いネーミングになっている。この映画は見たことはないが、当然のことながら、その映画の内容をそのままタイトルにしたのであろう
同類・同種の慣用句:
“a tiro limpio” / “a puñetazo limpio” / “a grito limpio” / “a golpe limpio” / “a disparo limpio” / “a empujón limpio”…
以下の和訳文に【*】のマークを入れたが、その部分に入るであろうと思われる本来の含意を解説として付し、『 』内には、いわゆる慣用句らしくするための訳語を示した
例-1) Los delincuentes se enfrentaron a la policía a tiro limpio.
(犯罪者たちは警察を前に【*】『臆面もなく真正面から』立ち向かった)
【*】容赦なくピストルをぶっ放し
例-2) Luchaban a puñetazo limpio.
(彼らは【*】『思いっきり』殴り合っていた)
【*】拳を振りかざし
例-3) Los echó de casa a grito limpio.
(【*】『エイヤーとばかりに』家から彼らを追い払った)
【*】出て行け〜と大声を発し
例-4) Se lió a disparo limpio con los invitados.
(彼は招待客たちに【*】『大立ち周りを』演じた)
【*】発砲しながら
さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla) |
これらの読み物は、すべて小塾の関係者が執筆しており、コピーライトは小塾が有しています |
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