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スペイン語翻訳通訳

Instituto de Traducciones de Tokio

ここは日西翻訳研究塾ホームページ「スペインの慣用句」のNo.71のページです
 
     

Monólogo de un pasota
第三編 『スペインの慣用句』 (No.71)(慣用句番号:211)

 
今回は『hacer(se) tortilla』を見てみることにしよう。前号で紹介した慣用句は、句の中の名詞を取り替えてもその名詞とはほぼ無関係な訳語にならざるを得ないような厄介な慣用句だったが、実は今回の慣用句も、名詞部分を他の名詞と取り替え可能という慣用句だ
もっとも今回のは、その変更した名詞が全体の意味を支配してくれる、使い手に優しい慣用句となっている。例えば、「tortilla」の部分を「polvo」或いは「puré」に変えると言うわけだ。とは言っても、スパニッシュ・オムレツを作る代わりに粉を作るとか、ピューレーを作るわけではない。よくこの句を見てみると、動詞が再帰動詞になっている。つまり、動作は主語自身に降り掛かってくる・帰ってくる動きを表すことになる
しかしそうなると、主語となる人物自身がスパニッシュ・オムレツになったり粉になったり、はたまたピューレー状態になったりするのだろうか?無論、実際にそうなりはしないものの、それに近いものになる。つまり、スパニッシュ・オムレツのようにペチャンコになったり、粉のように粉々になったり、ピューレーのようにどろどろの状態になってしまう、と言うわけだ。アニメの世界ならそう言うことはあり得ても、現実社会ではそれは難しい。しかし、比喩的には十分にあり得るのだ。例文をとくとご覧あれ


  例)
Se cayó de un quinto piso y se hizo tortilla.
      (彼は5階から落ちてペチャンコになった)

  さて、ご質問・ご意見をお待ちしている。(文責:ancla)

 

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