映画は、殺人罪で22年もの間、刑務所に暮らし、やっと出所してシャバにもどっていた主人公、サルバトーレが再び裁判で裁かれるシーンから始まります。22年の後にやっと保護観察つきの自由を得たのに、うまく社会復帰をすることができずに再び「犯罪」を犯してしまったのです。今回は、公共の建物に侵入(Invasión de edificio público)したかどで裁判にかけられたのですが、この公共の建物とは他ならぬ自分が入っていた刑務所施設なのです。彼いわく、自分は侵入(Invasión)したのではなく、避難(Evación)したのだと主張します。どういうことかというと、外の世界があまりにも過酷なので彼はシャバから逃げ出し刑務所に逃げ込んだというわけなのです。「逆」脱獄をはかったわけですね。刑務所というところは公共の施設ですが、無断で入ることも出ることも許されておりません。公民館や図書館とは大違いです