今回からは、少々趣向を変えて、教科書や辞書などでは以外に扱われていないスペイン語のお話をしていきましょう。ごくごく基本的なところから始めますので、おさらいのつもりで読んでみて下さい。まずは符号や記号(signos)について、何度かに分けてお話しすることにしましょう。
まず、日本語の『。』に相当する『punto"."』です。puntoには3種類あります。 まず、『el
punto y seguido』ですが、これは通常の文章の中で、一旦文章を完結させるものの、次の文章も同じ行で続ける時に使用する『。』です。無論、次の文章の先頭の文字は大文字で始めなければなりません。次は『el
punto y aparte』ですが、こちらの方には行を変えて節をあらためるという大切な役割があります。←この『。』が『el
punto y seguido』です。一つの大きな区切りをつけるわけです。3つ目は『el
punto final』ですが、文字通り、テキスト全体の終了を指します。←、この『。』が『el
punto y aparte』です。書かれたものを正確に朗読するとき(dictadoなど正確に筆記者に文章を伝えるとき)には、ただ単に『punto』ではなく、これらの3種類(主に前2者)の『puntos』を使い分ける必要があるというわけです。
次に、日本語の『、』に相当する『coma","』です。最近は日本語の印刷物でもこのcomaを『、』の代わりに使用する傾向があるようですが、小数点などが多用されるような文章では実に煩雑で読みづらい状況になります。それはさておき、スペイン語での用途も日本語同様、一つの文章中での『息継ぎ』に使用されるのが常ですが、スペイン語の場合にはそれ以上の役目を果たしている場合があります。特に注意を要するのは、日本語であれば何らかの形の括弧を使用して強調したりする部分などに、このcomaが使用されることです。スペイン語独特の修飾修飾の連続で長い長い一文にもcomaは当然通常の用法で使用され、その上に同じcomaで強調されても、外国人にはその解読は非常に困難なことが多々ありますので、その見極めが困難な場合が多々あります。
一方、スペイン本国では小数点をpuntoでは表さずにcomaを使用することはよく知られていますが、以外に知られていないのが、『123,45』でも『678'90』でもいずれもOKだということでしょう。つまり、小数点のcomaを上でも下でもどちらに付けても良いというわけです。(←、この『。』が『el
punto final』です。(いや、本当はこちらかな?))(文責:ancla)
以上は、本塾のメールマガジン『e-yakuニュースNo.04(2001年2月末発行)』に掲載されたものです。 |