260日暦(Tzolkin, ツォルキン):
マヤ語は、大小あわせて30前後の言語グループに分けられます。それぞれが260日暦の『日の名称』、365日暦の『月の名称』を持っていますが、マヤ学者たちはユカテコ語の名称を採用しています
260日暦と365日暦の組み合わせで日付を表す方法は、スペイン人が初めてマヤ世界に接触したとき、まだ使われていました。260日と365日の最小公倍数、18,980日(52年弱)で周期が完了し、同じ組み合わせに戻ります。これをマヤ学者は『カレンダー・ラウンド』と呼んでいます。日本や中国の10干12支による還暦、あるいは西暦の世紀という数え方に似ています
260日暦はメソアメリカ特有の暦法です。メソアメリカ以外の地域には一年(一周期といった方がいいかもしれません)を、260日とする暦は存在しません。宗教的な行事を決めるために使われたという人もいますが、はっきりわかっていません
『13の係数』と『20の日』の名称が順序良く繰り返されますので、260日経つと元の組み合わせに戻ります。これが『260日暦』という所以です。『260日暦』も、いかに説明する『365日暦』も長期暦とは無関係に規則正しく繰り返されます。曜日が年月日とはまったく無関係に7日周期で繰り返されるさまを見れば、理解していただけると思います
『マヤ暦とは?』のページでも説明しましたように、暦元、つまりマヤ日数が『0の日』の260日暦は『4Ahau』でした。4は「係数」で、Ahauは『日の名称』と呼ぶことにします
係数は1から13までの数字を順序よく何度も繰り返します。『4Ahau』の次の日の係数は5、その次は6、そして7、8、9...となり、最後に『13迄来ると1に戻り』ます。したがって、マヤ日数を13で割って余りを求め、余りに4を足して簡単に答えが得られます
日の名称は20あり、次のような順番で繰り返します
下の表は、長期暦の『Kinの位が0』なら、『Ahau』、『1ならImix』...となることを意味しています。最下部の『19ならCauac』となります
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読 み |
Kin |
Ahau |
アハウ |
0 |
Imix |
イミシュ |
1 |
Ik |
イック |
2 |
Akbal |
アクバル |
3 |
Kan |
カン |
4 |
Chicchan |
チクチャン |
5 |
Cimi |
キミ |
6 |
Manik |
マニック |
7 |
Lamat |
ラマット |
8 |
Muluc |
ムルック |
9 |
Oc |
オック |
10 |
Chuen |
チュエン |
11 |
Eb |
エッブ |
12 |
Ben |
ベン |
13 |
Ix |
イシュ |
14 |
Men |
メン |
15 |
Cib |
キッブ |
16 |
Caban |
カーバン |
17 |
Etzunab |
エツナッブ |
18 |
Cauac |
カワック |
19 |
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