ユリウス暦(Julian Calendar):
ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)がエジプトの太陽暦を参考にして採用した暦法です。紀元前46年の時点で、1年は『445』日ありました。カエサルは実に80日を一挙に調整したのです。後世に「混乱の年」と呼ばれるほどの大調整をして紀元前45年から始められた暦法がこのユリウス暦です。以後、現在のグレゴリオ暦が採用されるまでの1600年にわたり、ローマ世界、キリスト教世界、ヨーロッパ世界で用いられました。スペインがマヤの世界に初めて接した頃は、まだユリウス暦が使われていたのです
ところが、ユリウス暦採用の直後、みなさんもよくご存じのように、カエサルは暗殺されてしまいました。その後、4年毎に適用されるはずの閏年が神官職の誤解により、3年(数えの4年)毎に適用されるなどの混乱がありました。これに気づいたシーザーの後継者アウグストゥスは、閏年を3回ほど飛ばして誤りを正しました。そして、紀元8年以来、閏年は4年毎に適用されています。カエサルの意図した閏年は、紀元前45年から4年毎、つまり紀元前41年、紀元前37年...紀元前5年、紀元前1年...でした
ユリウス日数(Julian Day
Number, JDN):
ユリウス日数とユリウス暦は概念的に異なるものですので、別の欄で説明いたします。名称が似ているので混乱しやすく、マヤ学者でさえよく混同するほどです。同じ欄で説明するとますます混乱しやすくなるかと思います。
マヤの暦『(マヤ)長期暦、260日暦、365日暦』と、西暦『グレゴリオ暦、ユリウス暦』というグループがあり、それを橋渡しする道具として『マヤ日数、ユリウス日数、相関定数』があると考えると概念の整理ができるかとは思います
|
|